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【松浦達也 肉道場入門!】「焼肉の聖地」なぜウマい? 信頼関係と肉の味の意外なつながり (1/2ページ)

 焼肉の名店は全国にあまたある。なかには大阪の鶴橋や長野の飯田のようにエリアまるごと焼肉地盤が強固な地域もある。東京も下町エリアには、点在するように何軒かのうまい焼肉店が集中する地域がある。

 そうしたエリアは何が違うのか。

 共通項は、日常生活の一部に焼肉が溶け込んでいること。ハレの日に肉をつつき、地域や会社の集まりでも鉄網の上でジュウジュウ言わせる。“聖地”とも言える地域の肉はひと味もふた味も違う。

 理由のひとつは仕入れだろう。こうした聖地の肉は質がいい。商売人、とりわけ肉を扱う人は日常の付き合いを大切にする。特級品は東京などの超一流店に卸すとしても、一級品はお得意先のために取り置いておく。内臓肉となればなおさらだ。

 肉の流通は赤身と内臓肉で分かれている。芝浦などの食肉市場でも骨つきの赤身(枝肉)と内臓肉を扱う業者は異なる。

 近年人気の「タン」や「ハラミ」といった部位は内臓肉として扱われる。そうした部位が人気の店に聞くと例外なく、「うちは卸と付き合いが長いから」という。

 昭和の終わり頃、まだ一般的には「ハラミ」を扱う焼肉店は少なかったが、扱っている店ではハラミはもれなく人気の品だった。タンにしても焼肉店のメニューとして登場したのは昭和50年代のことだという。

 どちらの肉も、焼肉店の網に乗るようになり、あっという間に人気となった。いずれも毎日が争奪戦状態で、タン&ハラミ不足が解消される見通しはない。

 それでも「ここなら間違いのない肉にありつける」という店はある。こうした店は例外なく同じ業者からタンやハラミを買い続け、信頼関係を築いている。

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