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【親を寝たきりにしない9つの処方箋】手術と入院の非日常、家族にできる「病院での効果的な働きかけ」とは (1/2ページ)

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 高齢者の入院は“せん妄”(意識混濁)から寝たきりになる可能性があるので、しないに越したことはないと前回、説明した。病院もただ手をこまねいているわけではない。

 消化器外科医でもある田無病院(東京都西東京市)の丸山道生院長が語る。

 「ある程度の規模の病院であれば、手術の前後を含めた期間に、患者の早期回復のためのプログラムを行っています。これは入院時のせん妄を予防する目的のものではありませんが、効果はそれなりにあると思います」

 手術後はできるだけ早く身体を動かし、口から栄養をとる等が医療関係者の常識になってきたのはこのおかげだ。今後、保険適用される可能性があるので、そうなればさらに手術後元気で早く退院できる確率が高まるだろう。

 そうすると家族は何もしなくても大丈夫ということになるが、それでもせん妄から寝たきりになることは少なくないのが現状だ。しかし丸山院長によると、家族だからこそできることは実は多いという。

 「手術と入院は、患者さんにとって非日常です。とくに大きな手術をして集中治療室に入った場合は、麻酔が効いたり部屋が24時間明るかったり、医療機器の音が絶えずしていたりするので、生体のリズムが大きく乱れます。そのため、できるだけ面会に来ていただき、患者さんに刺激を与えていただけるといいですね」

 具体的には、新聞を読んだりテレビを見たりなど、家でやっていて病院でもできることを積極的にやってもらうことが大切だという。家で日常的にやっていたこと、つまり日常的な動作を病院でも行うことが運動になり刺激になり、立派なリハビリになるのだ。

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