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【どこまで分かる その検査】肝疾患の進行具合、生検せずに3~5分で数値化できる「フィブロスキャン」 エラー少なく、予後の評価にも役立つ (1/2ページ)

 肝臓は「沈黙の臓器」と言われるように、自覚症状がなく慢性肝炎から肝硬変(肝臓の線維化)に進行する。「フィブロスキャン」は、その肝疾患の進行具合を調べる検査機器だ。5年前に保険適用になったが、機器が高価なため国内ではまだ160施設ほどしか導入されていない。

 どんな検査なのか。肝臓専門医で同検査を使った診療を行っている「銀座しまだ内科クリニック」(東京)の島田昌彦院長が説明する。

 「検査自体は腹部エコー(超音波)検査と同じで、患者さんの右脇腹にジェルを塗ってプローブ(皮膚に当てる部分)を当てるだけ。3~5分で終わります。この検査で分かるのは、肝臓の硬さ(線維化の程度)と肝臓の脂肪量です。どちらもデジタル数値で表示されます」

 メカニズムとしては、プローブから発せられるせん断波(弱い振動)を肝臓に当て、肝臓の形が変わる速度や深さを超音波によって測る。検査中に患者が感じるのは脇腹を指先でトントンと軽くたたかれるような振動くらいで、痛みなどの侵襲はないという。

 肝臓の線維化を調べるには、触診やエコー検査、血液検査の数値などの従来の方法もあるが、フィブロスキャンが加わることで患者にどんなメリットがあるのか。

 「エコー検査は、画像で肝臓の形態を見て病態を評価します。通常、血液検査とエコー検査で肝硬変の疑いがあれば、肝生検が行われます。しかし、肝生検は肝臓に針を刺して組織を採るので負担が大きく、入院も必要で嫌がる患者さんが多い。その点、フィブロスキャンは苦痛がなく、簡単に受けられスクリーニングに適している。また、肝疾患の進行の程度も数値で表示され、ムダな肝生検を減らせるのです。さらに、予後の評価にも役立ちます」

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