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【後悔しない がん治療法の選択】補完代替医療の役割は「がん進行の抑制」 近代西洋医学と合わせて行う理由 (1/2ページ)

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 近代西洋医学と補完代替医療を合わせて行うことを「統合医療」という。がんの統合医療における補完代替医療の役割は、大まかにわけて2つ。ひとつは、手術や抗がん剤治療、放射線治療といった標準治療、西洋医学的な治療と同時や治療後に行い、予想される不具合や体と心の痛みを和らげたり取り除いたりするために行われる。このように行われる補完代替医療には、エビデンス(科学的根拠)が認められているものが多い。鍼治療や一部の漢方薬や栄養素などだ。

 もう一つは、がんの進行の抑制。当然だが、補完代替医療を1つ、あるいはいくつかを組み合わせたとしてもその効果を得られる人は極めて少ない。しかし、標準治療や、今や第4のがん治療法と言われるようになった免疫療法と組み合わせる統合医療として行うことにより、効果が得られる可能性が見えてきた。

 がん治療の多くは、手術でがんを取り除き、抗がん剤治療や放射線治療を行うことが多いが、島根大学医学部免疫学教室の原田守教授はこう話す。

 「そのときに十分な免疫力が残っているかどうかが手術そのものからの回復や再発、転移に影響する。そして免疫力が残っている場合は、それを抑制してしまう〈免疫抑制細胞や機序(=メガニズム)〉を抑えることができるかどうかが、がん抑制の鍵となります」

 近年の免疫療法の考え方に「がんの免疫サイクル」がある。ごく簡単に説明すると、最初に素早い防御を担う自然免疫系の細胞が、がんの一部を破壊。すると壊れたがん細胞から、がん抗原が放出され、それを樹状細胞が取り込んでリンパ節に運ぶ。さらに樹状細胞がそのがん抗原にのみ反応するT細胞を誘導し、T細胞ががんのある部位まで行ってがんをやっつける。

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