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【黒田尚嗣 世界遺産旅行講座】「空の旅」でしか楽しめない! 巨大アート、南米ペルーに残る世界最大のオーパーツ「ナスカの地上絵」 (1/2ページ)

 今日、機内で「快適な空の旅をお楽しみください」とアナウンスがあれば、音楽を聴きながら安眠する人が多いのではないでしょうか。しかし、私は若い頃に聴いていた東京FMの「ジェットストリーム」の冒頭、城達也さんが語る「遠い地平線が消えて、深々とした夜の闇に心を休めるとき…」という名ナレーションが忘れられず、夕刻に出発する飛行機の窓から地平線に沈む夕日と夜空、そして到着地の夜景を眼下に眺める「空の旅」を楽しみとしています。

 私が「空の旅」に関心をもつようになった契機はこの城達也さんのナレーションです。列車やバスの車窓から移りゆく風景を眺める旅も楽しいのですが、空から眼下に展開する世界を楽しむのは航空機で旅する時代に生まれてきた私たちの特権です。

 そしてこの「空の旅」でしか楽しめない代表的な観光地は、ペルーの世界遺産「ナスカの地上絵」でしょう。この地上絵は紀元前2世紀から6世紀頃に描かれたと考えられていますが、発見されたのは、航空機が地上絵上空を飛行するようになったことがきっかけで、1939年6月22日、ナスカ台地上空を飛んでいた考古学者ポール・コソックによってはじめて公表されました。

 そしてコソックの助手でナスカの地上絵研究に一生をささげたドイツ人女史マリア・ライヒェは、地上絵を道路(パン・アメリカン・ハイウェイ)による浸食や開発計画から守るために尽力し、地上絵観測のために「ミラドール」と呼ばれる塔を建設しました。現在、この塔に登れば地上絵の一部を見ることができますが、あまりにも巨大な絵が多く、空からでなければ全体像が把握できないため、通常は遊覧飛行による「空の旅」で眼下の巨大アートを見学します。

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