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【マンガ探偵局がゆく】マンガ本、なぜ縦長サイズなのか 新書判コミックスにスタイル変え大ヒットした「009」がブームに火 (1/2ページ)

★ミッション(12)縦長サイズのルーツを探れ!

 当探偵局も仕事じまい。今年最後の依頼は、“大学生くん”からだ。

 「マンガの本といえばなぜか縦長サイズですね。ときどき左右の絵が切れていたりするんですけど、このスタイルっていつ頃、誰が決めたんでしょう。わかりますか?」

 縦長のコミックは「新書判コミックス」と呼ばれている。誰が決めたのかまではわからないが、1966年春にコダマプレス社が出版した「ダイヤモンドコミックス」と、小学館が出版した「ゴールデンコミックス」が、その原点とされている。

 雑誌に掲載されているマンガの縦横比率よりも横幅が狭いスタイルが採用されたのは、当時の若者にターゲットを絞るため。

 59年に登場した週刊少年誌や同じ頃ブームになった貸本マンガで育った世代が高校生や大学生、社会人になり、マンガはそれまでの「児童書」というジャンルをはみ出していた。そこで、当時の若者の手軽な教養書として定着していた「カッパブックス」などと同じ新書スタイルのマンガが企画されたのだ。

 作家も、比較的大人の読者が多かった手塚治虫や、貸本マンガで人気があったさいとう・たかを、白土三平、水木しげるらが選ばれ、加藤芳郎ら漫画集団のナンセンスマンガも含まれていた。表紙のデザインも子供っぽさが出ないように工夫されている。

 新書判コミックスで初の大ヒットを記録したのは、66年6月に秋田書店が「サンデーコミックス」で出版した石ノ森章太郎の『サイボーグ009』だ。

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