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【江口まゆみ 酔っぱライターのお酒見聞録】チューハイブームに火をつけたネーミング「ハイサワー」の誕生秘話  (2/2ページ)

 当時、中目黒の「ばん」という居酒屋で、焼酎を炭酸とレモンで割った飲み物が評判となっていた。これをヒントにレモン味の炭酸飲料を開発。原料にはとことんこだわり、レモンはイタリアのシチリア島まで仕入れに行った。

 今もハイサワーのレモンはシチリア産だ。苦みが少なくジューシーなレモンを、半分にカットして真ん中だけを搾り取っている。隠し味に少し白ワインを入れ、コクとまろやかさを出したのは、妻・久子の発案だった。

 これを「我が輩のサワー」だから「ハイサワー」と名付け、新商品として売り出した。ターゲットは焼酎を出す居酒屋だ。もちろん、小さなラムネ屋には、販路もなければ営業マンもいない。しかし、田中前社長には秘策があった。

 ■江口まゆみ 酔っぱライター。世界中の知られざる地酒を飲み歩き、日本でも日本酒、焼酎、ビール、ワイン、ウイスキーのつくり手を訪ねる旅を続ける。近著は『ビジネスパーソンのための一目おかれる酒選び』(平凡社刊)。