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【ぴいぷる】異能の薬学者・生田哲氏「どう生きて、どう死ぬかを考える時代」 専門家らしからぬ“アンチ発言”に驚き (2/3ページ)

 「なら何もしないでおいしいものでも食べて死んでいく方がいいと笑うのは簡単です。でも大枚はたいてもその治療法を選ぶ人も現実にはいます。治療の選択肢が増えた分、死生観も変化する。だれもがどう生き、どう死ぬかを考えなければならなくなったし、若いときは延命治療を拒否していても死の間際、どんでん返しがあるかもしれない。年齢、家庭環境、子育て時期との関連などと照らせば、僕はそれもありだと思います」

 がん治療最前線は依然熾烈である。

 「がん細胞は嫌気性呼吸、つまり乳酸をつくる発酵によって生きることが分かっている。それを支えるのはDNA(遺伝子の本体)ではなく、エネルギーの生産工場に過ぎないと思われていたミトコンドリア。どうやらミトコンドリアの異常ががんを誘発するという考え方が広まりつつあります。ここにもがん治療の選択肢の新たな萌芽(ほうが)があり、僕らはいずれまたどの治療法を選ぶのかを問われることになるでしょう」

 今、ストレスの問題も深刻だ。生田さんによると、ストレスには2タイプあるとのこと。

 「免疫力と能力を高め、ある種、体にはいい短期(急性)ストレスと、それが反復し長引くことで副腎からストレス物質のコルチゾールが排出されっぱなしになる慢性ストレス。慢性ストレスが病気を引き起こすのです。だから急性を慢性へ変化させない工夫が必要です」

 その方法とは-。

 「ストレスのフラグメント(分断)化。慢性ストレスを複数のブロックに分けることで、複数の短期ストレスをつくるのです。そのためにはオン、オフをクリアにして、休日を設けること。旅行など非日常をうまく取り入れ、リフレッシュしてもいいと思います」

 そもそも効率が上がるのは、仕事や作業の始めと終わりの時間帯。中だるみという言葉もあるように、中間の時間帯は集中力などが低下する。そこで体にいい短期ストレスを意図的に複数作ることで複数の仕事始めと終わりを生み出し、効率を上げるというのだ。

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