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【ベストセラー健康法】「働き盛りの突然死」招く落とし穴とは? 心臓血管外科の名医が警鐘 (1/2ページ)

 小欄で取り上げる本で多いのは、「これをすれば△△が治る」とか、「××を改善するための…」などの指南書。他にもムックや新書なども積極的に紹介してはいるが、いずれもテキストブック的な色彩が強い。そんな中、今回は完全な“読み物”として役立つ健康本をめくってみよう。

 「天皇陛下の執刀医」として知られる心臓血管外科医で、順天堂大学医学部附属順天堂医院院長の天野篤医師による『佳く生きる』(セブン&アイ出版刊)が刊行された。

 「週刊新潮」の連載「『佳く生きる』ための処方箋」の加筆と、書き下ろし原稿で構成される本書。心臓外科医としての専門性を生かした心臓疾患に対するアドバイスもあれば、大学病院のトップとして「効率的な医療の受け方」といった制度的な提言もある。

 もちろん天皇陛下の手術にまつわる話題も豊富に盛り込まれ、245ページを飽きることなく一気に読ませる筆致が魅力だ。

 中でも「突然、死なないために」と題した第2章では、心臓に起きる経年劣化の仕組みと、その予防法と治療法が、平易な文章で明解に解説されている。

 平均的な成人で1分間に60~90回、1日におよそ10万回の拍動を繰り返す心臓は、個人差はあるものの70~80歳にもなれば何らかの経年劣化が生じるという。

 「以前は平気でゴルフをしていたのに、最近はどうも息が切れるという場合は、経年劣化がかなり進んでいる証拠です」と著者は警鐘を鳴らす。思い当たる読者もいるのではあるまいか。

 こんな時、「ひと休みしたらよくなった」というのが最も危険。劣化した金属部品がポキンと折れるように、心臓や血管が突然機能不全に陥る危険性が高いのだ。

 「今は仕事が忙しいから、時間ができたら病院に行こう」と悠長に考えている人が、突然死に襲われる。

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