記事詳細

【阿部亮のつぶやき世界一周】ゴミ屋敷住人の人権問題 近隣住民の人的・経済的被害は莫大

 先日、神奈川県横須賀市でのゴミ屋敷の行政代執行がニュースになっていた。大量のゴミが敷地内や近隣との共有地に放置・堆積されていて、近隣住民や近隣道を通行・通学する者の苦情が市に殺到し続け、3年間で90回にも渡って市役所職員が対応を促したが、何もしなかったため、条例に基づいて強制撤去したとのこと。

 ゴミ屋敷問題については、従来、学者や弁護士や批評家らのいわゆる「人権派」や「活動家」が、ゴミ屋敷の撤去を望む近隣住民や、行政の行為に対して「人権侵害、財産権の侵害、差別、人の生き方を否定するおごった考え方だ!」的な意見を展開。ゴミ屋敷の撤去、およびその根拠となる市区町のゴミ屋敷条例の制定に反対してきた。

 その行為は、個人の自由権や財産権を拡大解釈している。ゴミ屋敷を造っている者が、近隣住民の数十、数百人の人権や財産権や平穏な生活を営む権利など「公共の福祉」を侵害しても構わないとする考え方である。

 悪臭を放つゴミが堆積すれば、蚊やゴキブリ、カラス、ネズミなどが群がる。ゴミ屋敷が近くに出現したおかげで、廃業に追い込まれた飲食店や、住居を売って退去しようにも相場の半額以下でしか売却できず途方に暮れる者、賃貸住宅を所有しているが、居住者がすべて退去してしまい経営が成り立たなくなった者などなど、一戸のゴミ屋敷行為が、近隣住宅居住者や不動産所有者らに与える人的・経済的被害は莫大(ばくだい)だ。

 ゴミ屋敷行為を常識で考えれば、不法行為か犯罪に思えるのだが…。

 ■阿部亮 北海道札幌西高等学校卒業。19歳で陸路を世界一周。ニッポン放送「阿部亮のNGO世界一周!」のメインパーソナリティ。ミャンマー、ネパール、カンボジア、ブルキナファソ(西アフリカ)に12校の学校を建設している。

関連ニュース