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【暴走免疫!原因不明の難病「IgG4関連疾患」】いつまでも治まらないまぶたの腫れや顔のむくみ (1/2ページ)

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 寝不足や酒の飲み過ぎなどで顔がむくむことがある。まぶたが腫れぼったくなっても、普通は翌日には治まる。ところが、免疫が暴走すると、これが治まらない。まぶたの腫れに加えて、口が渇き、顎の下も腫れぼったくなるなど、別の症状にも襲われることがある。“暴走免疫”により、涙腺や唾液腺などの機能が低下して起こるのだ。

 唾液腺や涙腺を「敵」と認識して攻撃する自己免疫の病気としては、シェーグレン症候群が代表格だ。女性が多く発症し、自己免疫が関節組織を破壊する関節リウマチ、全身に炎症による臓器障害を引き起こす全身性エリテマトーデスを合併していることもある。

 こうした涙腺や唾液腺の炎症やコブのような腫瘤が生じる病気の中に、IgG4関連疾患がある。今世紀に入って明らかになった新しい病気で、国内外で研究が盛んに行われるようになった。

 「IgG4関連疾患は、血中の免疫グロブリンという抗体の一種『IgG4』の値が高くなり、全身症状に結びつくのが特徴です。そのひとつに、涙腺炎や唾液腺炎があるのです。シェーグレン症候群や、悪性リンパ腫とも間違われやすいので、鑑別診断が重要になります」

 こう説明するのは、IgG4関連疾患が全身病であることを世界で初めて明らかにした、がん・感染症センター都立駒込病院消化器内科の神澤輝実副院長。

 悪性リンパ腫は、免疫と関わるリンパ系の組織から発症するがんで、顎の下の辺りや足の付け根などが腫れることが多い。IgG4関連疾患の存在が明らかになる以前は、悪性リンパ腫との疑いで検査をしたものの原因不明となり、コブを摘出するようなことも行われていたそうだ。