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【中原英臣 あの医療情報ウソ?ホント!】コンゴでエボラ出血熱再流行 政府は早急な対応を

 アフリカのコンゴ民主和国でエボラ出血熱の流行が広がりつつあります。コンゴの保健省が12月16日に発表したところによると、今年7月から現在までにエボラ出血熱で死亡した人が313人に達しました。

 今回のコンゴにおけるエボラ出血熱の発生は、5月8日に保健省が赤道州のビコロでの流行を宣言したことによって始まりました。

 その後、エボラ出血熱はコンゴの北キブ州のベニを中心に流行が拡大したようです。コンゴ政府によると、今回のエボラ出血熱の被害は同国では史上最悪のもののようです。ほぼ5人のペースで新たな患者さんが出ているといわれています。

 現在、コンゴでは政府軍と反政府軍の武力衝突が起きているため、エボラ出血熱に対する感染防止の対策が遅れているようです。11月には、反政府勢力の民主同盟軍(ADF)がベニの国連平和維持活動(PKO)の部隊を襲撃したことで、医療チームの活動が一時的に中断したと報じられました。

 このままの状態が続くと、2013年から16年にかけて、西アフリカで1万人超の死者を出した大流行に匹敵する可能性があります。

 エボラウイルスが感染することによって起きるエボラ出血熱は、致死率が高い極めて危険な感染症です。患者さんの血液、分泌物、排泄(はいせつ)物などに直接触れた際、皮膚の傷口などからウイルスが侵入することで感染します。死亡した患者の家族や医療従事者などが、遺体に接触することによっても感染します。

 もちろん、感染者が発生している地域には近づかないようにしなくてはなりませんが、それだけでは安心できません。私たちはアフリカのジャングルの隣に住んでいるようなものです。航空機が発達したことによって、距離的にはどんなに離れていても時間的には近いという意味です。政府には早急に対応してもらいたいと思います。(山野医療専門学校副校長・中原英臣)

 【2018年12月25日発行紙面から】

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