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【「腎不全」から身を守れ】腎機能を守る鉄則「高血圧、メタボを放置しない」 薬を活用、少しずつ生活習慣の見直しを (1/2ページ)

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 高血圧の状態を長らく放置すると動脈硬化が進んで腎機能が低下する。しかし、腎機能の低下は自覚症状に乏しいため、腎不全に至るまで長らく気づかないことも珍しくない。それを食い止めるには、高血圧の管理が重要なカギを握る。

 「腎機能の指標のひとつ『糸球体濾過(ろか)量(GFR)』は、診察室血圧測定で130/80mmHgをキープしていると、低下せずに維持されると報告されています。未治療で高血圧を放置すると、GFRは加速度的に低下するのです」

 こう指摘するのは、東京女子医科大学腎臓内科学の新田孝作教授。長年、慢性腎臓病の診断・治療・最先端の研究を行っている。

 国内の高血圧患者数は約4000万人と推計されるが、医療機関を受診している人は約4分の1にとどまる。受診して高血圧治療薬を服用していても、血圧管理が不十分な人も少なくない。高血圧が心筋梗塞や脳卒中のリスクを高めることは、よく知られている。仮に高血圧を放置し、これらの病気から運よく免れたとしても、将来的な腎機能の低下は逃れることが難しい。

 「腎機能は加齢でも低下します。それに拍車をかけるのが、高血圧をはじめとする生活習慣病です。慢性腎臓病を防ぐには、血圧管理に加え、生活習慣病を改善することが重要です」

 生活習慣病の2型糖尿病は、合併症として「糖尿病腎症」がある。

 高血圧と2型糖尿病を抱えている人は、双方からの悪影響で腎機能低下を招く。さらに、腎臓の濾過装置ともいうべき糸球体は、微細な血管のかたまりゆえに動脈硬化が致命的である。それを後押しする脂質異常症、さらに「痛風」の引き金になる高尿酸値症も、腎臓を悪くするという。

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