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【セカンドキャリアの達人に聞く 挑み続ける生き方】元埼玉県警・佐々木成三さん 取り締まる側から犯罪を生まない環境作りへ「悩みました。安定した収入を捨てて…」 (1/2ページ)

★(1)元埼玉県警・佐々木成三さん(42)一般社団法人スクールポリス理事/コメンテーター

 「刑事は天職だと思っていた」と語るのは、元埼玉県警刑事の佐々木成三(なるみ)さん(42)。

 捜査1課で少年リンチ連続殺人や誘拐など重要事件を担当し、被疑者の逮捕、取り調べ、情報収集、被害者支援や遺族担当に従事してきた。

 県警を退職したのは2年前の40歳の時。「犯罪を生まない環境を作りたい」という強い思いからだという。22年の警察人生のうち10年間、本部の捜査1課で勤務した。1課の刑事といえば、長時間勤務や不規則な生活、痛ましい現場など、労働環境はかなりハード。

 「残業がひと月で100時間を超えることも結構ありましたが、警察官であることに誇りを持っていたし、仕事が嫌だと思ったことはなかった」

 だが、一番「つらい」と感じたのは「被害者支援」。重大事件に巻き込まれて心を閉ざした被害者や、その家族、悲しみに暮れる遺族-。

 「刑事って取り締まることしかできなくて、犯罪が起きた後に、その被疑者と被害者、遺族と向き合うわけです。この事件は、ここで誰かが気づいてあげれば止められたんだろうなとか…」

 稚拙な動機や安易な誘惑に負け、犯行に手を染めた少年も目の当たりにした。

 「背景を見ていくと、事件の前に子供たちにきっかけを与えれば、防げただろうというものが、ものすごくあった」

 取り締まる側から、犯罪を生まない環境を作る側への転身を決意する。

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