記事詳細

【個性派書店おすすめの1冊】スリリングなドキュメンタリーの趣がある文章 中村敏雄著「オフサイドはなぜ反則か」 (1/2ページ)

★リーディン・ライティン・ブックストア 落合博さん

 リーディン・ライティン・ブックストア。書店だから「読む」は当然として、店名に「書く」も掲げているのが面白い。でも店主が元新聞記者だと聞いて納得。落合博さんは「読むというのは書いた人のことを考えること、書くというのは読み手のことを考えること」と話す。執筆の個人レッスンも実施している。看板に偽りなし、なのだ。

 2017年に退職してすぐ、東京メトロ銀座線の田原町駅近くで開業した。もとは材木倉庫だったという天井の高い伸びやかな空間に約3500冊が並ぶ。書くことについての本はもちろん、東京や吉原に関する本、落語と演芸、絵本、図鑑、食、子育て関係などが充実。選書の基準を聞くと「装丁、テーマ、著者、版元。なおかつ自分が読みたいと思うかどうか」。まず装丁を挙げるところが素敵だ。本というのは、モノとしての魅力にもあふれている。

 売れ筋は置かない。「お客さんに『知らない本ばっかり』って言われたりするんですよねぇ」と会心の笑み。同じ本が、じつはあちこちの本屋でも売っているはずなのだ。でも、ベストセラーが平積みになる大型店などでは見つけにくい。ここでなら目に飛び込んでくる。魅力に気づくことができる。「そういう出会いの場をどうやって提供し続けられるか、そこをいつも考えています」

関連ニュース