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【長田昭二 ブラックジャックを探せ】血液検査設備を併設、診療所のレベルアップ目指す やまさき内科クリニック院長・山崎智久さん

 JR中央・総武線、東京メトロ東西線中野駅と、東京メトロ丸ノ内線新中野駅のほぼ中間。中野通り沿いに今年5月にオープンした「やまさき内科クリニック」(東京都中野区)は、呼吸器内科と糖尿病・内分泌・代謝内科を中心に、内科全般を網羅する地域密着型診療所。

 院長の山崎智久医師は呼吸器内科が専門だ。

 「外来は診療所、手術や入院を伴う医療は病院-という棲み分けが進む中、診療所側の受け入れ態勢の整備の遅れを感じていました。本当の意味で診療所の役割と責任を果たすかかりつけ医になりたいと考えて」と開業の経緯を語る。

 子供の頃に大やけどを負い、瀕死の状況から命を救ってくれた医師に憧れて医学の道に進んだ。医学部に入った時点で「将来は開業医」と道筋を立てて臨床経験を積んできた。まさに「満を持して」の開業だ。

 元はスーパーマーケットだったビルの1階。およそ170平方メートルのクリニックの内部は、開業前に半年もの時間をかけた、こだわりのレイアウト。

 「院内に血液検査設備を設置しました。一般的な診療所だとこの検査を外部に依頼するので数日から数週間かかりますが、もし緊急度の高い疾患であれば、この時間が命取りになる危険性もある。当院では採血から10分で結果がわかるので、速やかに必要な処置に移れます」

 こだわりはまだある。感染症対策だ。

 「待合室内に個室を用意し、インフルエンザなどの感染症が疑われる人はそこで待機してもらうことで、院内感染の防止に力を入れました」

 地域医療の充実と診療所のレベルアップという、日本の医療が抱える喫緊の課題に真正面から立ち向かう山崎医師。その取り組みの行方に、地域だけでなく、日本の都市型医療の将来がかかっている。(長田昭二)

 ■山崎智久(やまさき・もとひさ) 1974年、山口県生まれ。2002年、東京医科歯科大学医学部卒業。同大医学部附属病院の他、草加市立病院、都立豊島病院(当時)、武蔵野赤十字病院、新渡戸記念中野総合病院等に勤務。並行して14年からは「さくらクリニック」(東京都中野区)に所属し週1回の訪問診療に従事。19年から現職。日本内科学会総合内科専門医・同認定内科医、日本呼吸器学会呼吸器専門医・同指導医他。東京医科歯科大学臨床教授。趣味は音楽鑑賞(クラシックとモダンジャズ)。

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