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【食と健康 ホントの話】生魚に注意! 胃壁を食いつかれる「アニサキス症」 アレルギーも起こしている? (1/2ページ)

 健康によい魚油は、青魚等を刺し身などの生で摂るとよい、と先週説明した。しかし、魚の生食は「アニサキス症」という食中毒を発症する可能性がある。

 アニサキス症は、生魚を食べたときに、魚に寄生しているアニサキスという虫を同時に飲み込んでしまうと起こることがある。虫が胃壁(まれに腸壁など)に噛み付いて侵入すると、激しい痛みや嘔吐を生じる。サバを中心とした青魚やイカなどに多く存在するが、どんな魚介類にも存在する可能性がある。つまり、適切な処理がされていない生魚を食べると誰でもなる可能性があるのだ。

 ちなみに最も多く報告されているのがシメサバを含むサバ。酢では死なないので注意したい。

 アニサキス症と原因は同じだが、違う病態に「アニサキスアレルギー」がある。アニサキス症は食中毒で、虫に噛まれることで症状が現れるが、アレルギーのほうは、アニサキスの分泌物(排泄物)によるアレルギー反応だ。じんましんや発熱などの全身症状が現れ、さらに血圧が急に下がったり呼吸がしにくくなったり、意識を失うなどのアナフィラキシー症状を起こすこともある、と説明されることが多い。

 実は、この食中毒とアレルギーが同時に起こっていることが多いのではないかと、国立病院機構相模原病院臨床研究センター診断・治療薬開発研究室長の福冨友馬医師はじめ、幾人かのアレルギー専門医は考えている。

 医師の教科書でも、アニサキス症は「アニサキスによる直接的な組織障害と(または)、アレルギー反応で痛みが起こっている」と説明されている。しかしその根拠となる研究はまだ少ない。

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