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【産業医シンコ先生に聞く 続・テレワークに潜む危機】日光浴の不足で怖~い骨の弱体化 在宅勤務で懸念されるビタミンD欠乏 (1/2ページ)

 風薫る5月。慎重に「3密」を避けながら外に出よう。テレワークによって巣ごもりの時間が長くなると、骨が弱体化する病気が懸念されるからだ。メンタルヘルスの管理などで活躍する産業医、シンコ先生(矢島新子)は顧問先の相談でその前兆に遭遇し始めている。

 一例はIT企業の従業員とのビデオ面談でのことだ。

 「パソコン上の画面から、面談相手の従業員の背景をよく見ると午後2時だというのに、その方の後ろは淡い色のカーテンが閉められたままでした」

 カーテンはテレビ会議の時だけなら問題はない。しかし、自宅にこもって朝の太陽光を浴びないと、体内時計が狂って夜眠れなくなり、睡眠覚醒リズム障害に陥ることがある。1日を通じて日光をほとんど浴びないと、体内で生成されるビタミンDが欠乏し、別の恐ろしい病気が待っている。

 「ビタミンDが欠乏すると、小児では骨の石灰化障害をもたらす、くる病が発症しやすくなります。成人では骨折や骨粗鬆(こつそしょう)症を引き起こす骨軟化症になる恐れがあります。どちらも、とても怖い病気です」

 なぜ骨に影響するかは、「ビタミンDは腸からのカルシウムとリンの吸収に必要なビタミンで、これが不足するとカルシウムもリンも吸収されなくなって、血液では低カルシウム・低リン血症という状態になります」と説明する。

 近年、紫外線の悪い面ばかりが強調され、日焼け止めをつけ、日傘をすることが習慣となっている。「在宅勤務となった人は日焼けよりもビタミンD減少の方が問題になります」とシンコ先生は警告する。

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