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【長田昭二 ブラックジャックを探せ】口腔機能の健康維持で全身の衰えにブレーキ (1/2ページ)

 ■東京都健康長寿医療センター病院・歯科口腔外科部長、平野浩彦さん(57)

 近年「フレイル」という言葉を目や耳にすることが増えた。高齢者の「虚弱状態」をさすこの言葉は、「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」や「サルコペニア(筋肉量の低下)」などと並んで、長寿高齢化が進む日本において、健康状態を見る上で重要な指標だ。

 これの「口腔版」ともいえる「オーラルフレイル(口腔虚弱)」について研究し、その危険性に警鐘を鳴らし続けるのが、東京都健康長寿医療センター病院歯科口腔外科の平野浩彦部長だ。

 「国の目指す予防は、“死なないための予防”から“元気に生きるための予防”にシフトしてきた。その中で口腔機能の維持が果たす役割の大きさも明らかになってきたのです。オーラルフレイルは、まさにその中核にある概念です」

 加齢によって噛む力が弱くなると、固いものを食べなくなる。それが咀嚼(そしゃく)機能の低下を招き、噛む力はさらに弱くなる…。まさに負のスパイラルだが、この連鎖を早い段階で断ち切ることで、単に「口の健康」を維持するだけでなく、全身の衰えにブレーキをかけることができるのだ。

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