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【歯周病とコロナ 感染予防を追う】ウイルスとの戦いで疲れた免疫系に…口腔内の細菌が追い打ちをかける! (1/2ページ)

 新型コロナウイルスの第2波、第3波の襲来に備えて、いま取り組んでおきたい対策の一つとして、口腔内の清潔を保つ「オーラルケア」に注目が集まっている。

 「口腔疾患の多くは口の中に棲みついている細菌によって引き起こされますが、オーラルケアを怠ると自覚症状のないまま細菌は増殖していく。あまり知られていないことですが。口の中の細菌が増えると問題は口腔内に留まらず、インフルエンザなどの感染症リスクを高めることになるのです。当然新型コロナウイルスの感染発症にも口腔内細菌は関与します」

 そう語るのは、片平歯科クリニック(東京都渋谷区)院長の片平治人歯科医師。詳しく解説してもらおう。

 「新型コロナウイルスは、肺の細胞に入り込むことで増殖し、そこに現れる免疫細胞にも感染することで免疫システムの過剰反応を招きます。たとえば“好中球”という免疫細胞は、本来の敵であるウイルスだけでなく正常細胞にも攻撃をするようになる、あるいは感染した細胞に自殺を命じる役割の“キラーT細胞”は、健康な細胞にも自殺をそそのかすなど、病変部位に免疫細胞が集まるほど現場は混乱し、肺の組織は損傷を拡大していくことになるのです」

 いわゆる「サイトカインストーム」と呼ばれる状態だが、話はそれだけでは済まないという。

 「やがて免疫系が正常に戻ったとしても、肺を保護する上皮細胞が深刻なダメージを受けているため、高齢者や基礎疾患があるなどの“抵抗力が弱い人”は、普段なら無害な細菌の影響で肺炎を引き起こすことがあるのです。それまでのウイルスとの戦闘で疲労困憊(こんぱい)の免疫系は、今度は新たに増殖した細菌との戦いを余儀なくされ、ついに力尽きて重症化するのです」

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