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【板倉あつし 菜湯紀】長野県小諸市「中棚荘」の源泉加温かけ流しと自然の恵み朝食

 文豪・島崎藤村が7年に渡って親しんだ長野県小諸市「中棚荘」は由緒正しい一軒宿。1898(明治31)年開湯、中棚温泉の泉質は、ほんのりと硫黄が香るアルカリ性単純温泉。露天風呂は源泉加温かけ流し、内風呂は秋から春先にかけて藤村の詩「初恋」の一節にちなんだ「初恋りんご風呂」となり、湯船にはプカプカとりんごが浮かぶ。

 フロント対応、部屋への出入り、食事処などコロナへの取り組みも万全。特筆すべきは平成館の部屋についたバスタブ。パーソナル空間を保ちつつ源泉加温かけ流しが味わえる究極のコロナ対策温泉といえよう。

 気がつく客は少ないが、自家源泉の湯量が豊富かつ泉質が穏やかな中棚荘は、館内どこでも蛇口をひねれば源泉が出てくるというぜいたく、温泉ファンにはたまらない温泉天国。うがいも洗顔もトイレのシャワーまでも源泉そのものだ。

 京料理の名店、熊魚菴たん熊北店出身の横田総料理部長が「自然の恵み」を生かした食事は、老舗割烹(かっぽう)顔負け。朝食前の朝風呂とヤギのミルク、山芋とろろごはんもうまい。 (一社)プレスマンユニオン理事/カリスマ温泉ソムリエ・板倉あつし

 ■中棚温泉「中棚荘」 長野県小諸市古城中棚。0267・22・1511。平日1泊2食2名1室(大正館)1万4800円から。詳細はHPで。

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