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【新書のきゅうしょ】著名ジャーナリストが描くコメディアンの生涯 「ベルーシ殺人事件」(ボブ・ウッドワード著「集英社」1985年) (1/2ページ)

 「ブルース・ブラザース」「アニマル・ハウス」などの主演映画で知られるコメディアンのジョン・ベルーシ。同書は、彼がドラッグに取りつかれ、33歳で亡くなるまでを描く評伝。翻訳書は集英社から刊行されたペーパーバック新書判だ。

 著者は70年代にウォーターゲート事件を暴く「大統領の陰謀」や、近年「恐怖の男トランプ政権の真実」を著したボブ・ウッドワード。政治の世界を描く著名ジャーナリストがコメディアンの生涯を伝える。

 1975年、ベルーシの出世作となった番組「サタデー・ナイト・ライブ」のプロデューサー、30歳のローン・マイケルズは、これまでテレビに登場しなかった自分たちの世代の考えを投影させようと、新たな出演者を探した。声をかけたうちの一人が、当時、過激なギャグで知られ、「ナショナル・ランプーン・ラジオ・アワー」で人気を集めたジョン・ベルーシだった。

 本書の前半には、アメリカのテレビショーにおける時代の変わり目を描く表記が目立つ。たとえば、それまでNBCは、土曜夜11時30分からの時間帯を「ザ・トゥナイトショー」の再放映でまかなっていた。ジョニー・カーソンのMCで隆盛を極め、フランク・シナトラなど常に大物スターがゲスト出演する番組だった。それを、土曜日はカウンターカルチャー世代から登場した「サタデー・ナイト・ライブ」がとって代わったと伝える。

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