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【今から始めよう!70代まで働く健康術】行政や国のサポートの充実が必要 金銭目的のみで就労する人に健康悪化リスク (1/2ページ)

 いつまでも元気に働きたいが、仕事に対する目的意識によっては、健康を害する恐れがある。東京都健康長寿医療研究センター研究所のグループが、今年7月に国際雑誌に掲載した論文によれば、65歳以上の就労者で「金銭のみを目的」としている人は、「生きがいを目的」としている人と比べて、2年後の主観的健康観(自分で健康だと感じること)の悪化リスクが1・42倍、運動器などの生活機能悪化リスクが1・55倍高いことがわかった=グラフ参照。つまり、高齢期に収入を得るためだけに働き続けると、不健康になりかねない。

 「この研究では、収入や、もともとの健康状態の影響が出ないように調整して解析を行いました。その結果、金銭目的の就労は、より多くの収入を得るために、『長時間』『危険』『重労働』などによる身体的および精神的負担が多いと想定され、健康悪化リスクが高いと考えられます」

 こう話すのは、研究を主導した東京都健康長寿医療センター研究所介護予防・フレイル予防推進支援センターの根本裕太研究員。高齢者の社会参加と身体活動量促進を目的に、調査研究や地域介入研究に取り組んでいる。

 この研究では、生きがい目的+金銭目的といった両方を持つ人は、生きがい目的と有意差はなかった。つまり、「生きがい」が健康的に働き続けるために重要となる。そうはいっても、誰もが、理想的な職場につけるわけではない。

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