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【黒田尚嗣 世界遺産旅行講座】メルヘンチックな「フランスの庭園」 シュリー=シュル=ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷 (1/2ページ)

 現在は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ヨーロッパにおける花の都パリにも観光客はまばらです。しかし、密を避けてパリから人里離れた地方の旅に出た人は、「花の都パリも素晴らしいが、フランスの田舎はもっと素晴らしい」と異口同音に言っています。パリは多分にコスモポリタン的な性格を備えていますが、地方の田舎にはもっと純粋にフランス的な美しい魅力が残されているのです。

 パリから日帰り圏内にあり、「フランスの庭園」と称されるロワールもその一つで、風光明媚(めいび)な渓谷と趣のある歴史的な古城が織りなすメルヘンチックなエリアです。このロワール渓谷に城が多いのは、中世において、この地に広大な領土を持っていたアンジュー伯家が、領土防衛目的で築城したからです。

 アンジュー伯家はイギリス王位をも継承し、英仏両国にまたがる広大な領土をもつようになったため、15世紀中頃までの約300年間、この地が英仏戦争の戦場となったのです。

 また、付近には広大な森があり、当時の王侯貴族の楽しみであった狩猟の場が多かったことも、この地に美しい城館が数多く建てられた理由です。

 そこでこのロワール渓谷の旅では、城を3種類に分けて考えると分かりやすいと思います。

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