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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び》“noteの女王”岸田奈美さんの素顔とは (1/2ページ)

 “noteの女王”と呼ばれる岸田奈美さんをご存じだろうか。文章、写真、音楽などの投稿サイトnoteにつづったエッセーが話題となり、1年で累計800万ページビュー(PV)を獲得するなど、いま注目を集めている気鋭の作家だ。

 初の単行本『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』が小学館から刊行され、インタビューする機会を得た。

 取材の準備に当たるまで、岸田さんの文章に触れたことはなかったけれど、新刊のページをめくると、沼にはまったみたいに“岸田ワールド”に引き込まれた。

 あふれ出る思いを勢いのまま文章に置き換えたかのようなテンポの速さ。吹き出さずにはいられない、笑いのツボをくすぐる比喩表現。そして、家族をめぐる壮絶といえるほどの体験談に、笑ったり、涙したり。とにかく感情を揺さぶられっぱなしの一冊なのだ。

 岸田さんがエッセーを書き始めたのは1年ほど前。会社員だった当時、友人知人だけが閲覧できるフェイスブックに日記を投稿したところ、「面白い」と絶賛された。より多くの人の目に触れるnoteでエッセーを書き始めると、著名人の目に留まり、瞬く間にSNSで拡散された。

 noteにはクリエーターを経済的に支援する、いわゆる投げ銭のような機能がある。岸田さんの記事にも投げ銭が届くようになった。今年3月、作家として独立。新刊本は投稿してきたエッセーをまとめたものだ。

 特に反響が大きかったのは「黄泉の国から戦士たちが帰ってきた」というタイトルの作品。なんとこれ、ブラジャーの試着でバストアップした感動を記したエッセー。1時間近くかかるといわれ、フィッティングに臨んだら、《わたしの胸に、メロンがあった。》《石原裕次郎のお見舞いのときみたいな。でっけえ、でっけえメロンがあった。》とつづるのだ。

 母親が下着メーカーに勤めていたという投資家の藤野英人氏がSNSで取り上げて約120万PVをたたき出した。