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【長田昭二 ブラックジャックを探せ】医師の立場から食の大切さ追究 同志社大学生命医科学部医生命システム学科教授・市川寛さん (1/2ページ)

 日本で食品の機能性の研究が本格的に進められるようになって30年が過ぎた。様々な食品や食材に含まれる栄養成分が、それを摂取することで人間の体内でどのように作用し、健康に寄与するのか-の解明に向けて、多くの研究者が努力を続けている。

 同志社大学生命医科学部教授の市川寛医師もその一人。食品が持っている抗酸化作用の解明に取り組む市川医師は、研究者、教育者であると同時に、消化器内科を専門とする「臨床医」でもある。

 「医学部を卒業して一般内科の医局に所属し、あらゆる内科系疾患の治療に当たっていました。その後アメリカに留学し、血管内皮と炎症に関連する研究をして帰国したところ、当時のボスから“管理栄養士の卵”の教官を任命されたのです」

 チーム医療の一員として、医療機関で臨床に則した仕事ができる栄養士を育てる仕事は、医師にしかできない。その経験を持って現在の同志社大学に移ってからは、将来食品メーカーや製薬企業で研究職として働く学生と、食品機能の解明に取り組んでいる。

 「臨床医として直接患者に接することで救える命には限りがあるが、研究の成果として救える命の数は限りがない。そう考えるとやりがいを感じます」

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