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【マンガ探偵局がゆく】祖父にもらった古いマンガは「お宝」か? 期待した相場でなくても貴重な一冊『探偵学校』 (1/2ページ)

 今回は写真付きの依頼だった。

 「電子版でこのコーナーを読んでいます。前々から調査をお願いしようかどうか迷っていたのですけど、モノはかなり以前に祖父からもらった古いマンガです。祖父は『これはお宝になるよ』と言ってました。本当に値打ちものなのでしょうか? しばらく行方不明だったものが、部屋を片付けていたら出てきたので写真を送ります」 (20歳・大学生)

 

 いつもとは違って写真があったおかげで、今回の調査は比較的楽だった。

 依頼品は、現在もタツノコプロなどで活躍するアニメ界の重鎮・笹川が22歳のときに描いたマンガ家デビュー作『探偵学校』だ。1958年から59年まで月刊誌『少年画報』に連載され、写真は58年12月号の別冊付録。

 会津若松出身の笹川は会津塗の職人を経て、1957年に上京して手塚治虫の専属アシスタント第1号になった。アシスタントの傍ら描いたのがこの『探偵学校』だ。探偵学校の優等生・月岡忠太郎が同級生のドン公、ブー公たちとともに、曽根警部ら大人を助けて難事件を解決するミステリ・マンガ。絵柄には手塚の影響が大きい。

 このあと独立してマンガ家としての活動を始めたが、手塚の誘いで虫プロのテレビアニメ『鉄腕アトム』の絵コンテを手伝ったことからアニメの魅力にとりつかれ、テレビアニメの製作のため、友人のマンガ家・吉田竜夫らとともにタツノコプロ(当時は竜の子プロ)を創設。アニメの代表作は『おらぁグズラだど』『ハクション大魔王』『タイムボカン』『ヤッターマン』『新造人間キャシャーン』など多数ある。

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