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【マンガ探偵局がゆく】日常のほのぼのギャグ 少し間抜けだけど明るい小学生『よたろうくん』 (1/2ページ)

 いまの人たちには、理解できないかもしれないが、かつてはマンガを買ってもらえない子どもがいたのだ。

 「このコーナーを読むと、私と同世代の方たちが理髪店や友だちの家でマンガを読んだ、と書いていて、どこも一緒だったんだな、となぜかニヤニヤしてしまいます。私が探してほしいのも、3つ上のいとこの家で読ませてもらったマンガです。テレビドラマになった手塚治虫さんのマンガ『ふしぎな少年』目当てで読んでいた月刊誌に載っていたほのぼのギャグです。台風接近で一家があわてたり、兄弟で銭湯に行ったり、あの頃の私たちの日常生活がそのまま描かれてました。タイトルも作者も思い出せないのですが、探してください」 (前期高齢者・時間よとまれ)

 『ふしぎな少年』は、マンガとNHKの子ども向けドラマがタイアップした作品で、放送は1961年春にスタート。依頼人のペンネームの「時間よとまれ」は『ふしぎな少年』の中で主人公が時間を止めるときに使ったセリフだ。主演の子役は太田博之。演出は今も脚本家、ミステリ作家として活躍する辻眞先だった。手塚治虫の連載も講談社の月刊誌『少年クラブ』で同時に始まった。

 同じ時期の連載作品で日常生活を描いたギャグなら、山根赤鬼の『よたろうくん』で間違いないだろう。連載開始は56年1月号。『少年クラブ』が62年12月号で休刊したため、同じ講談社の『ぼくら』に引き継がれて67年7月号まで続いた人気連載だった。

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