冬の北海道・釧路を毎年1月から3月7日まで運行する「SL冬の湿原号」は釧路−標茶(しべちゃ)を約1時間15分で結ぶ。鉄道ファンはもちろん、一般の旅行者にも知られる企画だが、最近は意外な方面から人気があるという。
「中国や韓国、台湾など東アジア圏からの観光客がかなり増えています。2004年からは現地での営業も開始。通訳も同乗させています」(JR北海道・広報)
たしかに、路線の駅には台湾の家族連れなどの姿がちらほら。
釧路の旅は夕暮れ時がハイライトだ。釧路はフィリピン・マニラ、インドネシア・バリとともに「世界三大夕日」の場所とされている。釧路の風景をバックにしたSLは、実に絵になる。
その列車内は昭和初期を思わせるレトロな内装。車内に設置されたダルマストーブではスルメを焼いて食べられる。
車窓からは羽を休めるタンチョウや、湿原を疾走するキタキツネ、エゾシカの姿も見られる。「旅の思い出を写真に収めたい」という人には、茅沼駅が絶好の撮影スポット。駅舎の前に湿原が広がり、運が良ければタンチョウとSLの“共演”も撮影できる。
宿泊は摩周湖近くにある弟子屈町・川湯温泉の御園ホテル。硫黄成分が豊富に含まれる源泉100%かけ流しの湯が自慢だ。
ホテルから車で20分の渡辺体験牧場では、乳牛の搾乳が体験できる。凍った塘路湖ではワカサギ釣りが楽しめる。帰途にはJR釧路駅前の郷土料理店「駒形家」の北海道料理がオススメだ。(安里洋輔)
【アクセス】
釧路空港へは、東京・羽田から1時間30分、関西・名古屋からそれぞれ2時間。新千歳から40分。弟子屈町・川湯温泉へはJR川湯温泉駅から川湯バスターミナル行きバス(10分)が出ている。
「SL冬の湿原号」は3月7日まで運行中。運賃は釧路〜標茶1840円、詳しくはJR旅行センター釧路支店TEL0154・25・4890、JR釧路駅TEL22・4314。

