【旅ドル・リエコの世界居候旅列伝】“中東のパリ”ベイルートへ 内戦の傷跡にビックリ

2010.03.11


穴だらけのビルが内戦の激しさを物語る【拡大】

 シリアの宿にいた従業員のつきまといは、レバノンに向かう国際バスでも続いていた。男はいつの間にか私と同じチケットを用意し、堂々と隣の席に座る。

 「やれやれ…」と思う半面、レバノンの治安が不安だったので「一緒にいれば少しは安全かな?」という思いがあったのも事実。一応は敬虔なイスラム教徒なのでセクハラもしてこないし、何かと親切にしてくれる。

 ブリブリ怒って「ついて来ないでよ!」といい続けるのも疲れるし、宿の仕事を辞めてまで追っかけて来たんだから、ちょっとやそっとのことであきらめるわけがない。というわけで、結局は男と一緒に首都、ベイルートに到着してしまった。

 とても中東と思えないようなヨーロッパ風の街並み。さすが「中東のパリ」と呼ばれるだけはある。でも、パリと違うのは建物が真新しいこと。1970年代に始まった内戦で街が破壊し尽くされたため、復興してまだ間もない雰囲気だ。兵士が10メートル間隔で立ち、至る所に戦車が! こんなにおっかない光景は初めてだ。

 気を取り直して街をブラブラ歩いてみると、おびただしいほどの銃弾が浴びせられ、今にも崩壊しそうなビルを見つけた。私の5メートルほど後ろでピタッとマークしている、つきまとい男も唖然とした顔つきでそのビルを眺めていた。

 「この人、一体いつまでついてくるんだろう?」と思いつつも、なんだか彼に護衛されているようで、ちょっと安心してしまったレバノン初日だった。

■リエコ・J・パッカー 1981年9月22日東京出身。T160B88W60H88。清泉女子大卒業後、南極以外の全大陸、66カ国を貧乏旅行。その美貌とキャラクターから、世界各地のファミリーに「家に来ない?」と誘われ、個人レベルの国際交流を続けている。特技・ベリーダンス。タイ古式マッサージ免許、レスキューダイバーライセンスを所持。ファーストDVD「Backpacker」が竹書房より発売中。