【旅日和】日本一活発なパワースポット「桜島」

2010.03.25


日本一活発なパワースポット桜島【拡大】

 ★火山の恵みが観光資源として脚光

 2万6000年前に誕生し、現在まで17回の大規模噴火を繰り返してきた鹿児島・桜島。昨年は爆発的噴火の回数が年間548回と1955年からの観測記録を更新、今年に入っても活発な噴火活動が続いている。そんな日本一活発な火山の島は、パワースポットとしても注目されている。(菊地麻見)

 鹿児島市内からカーフェリーで15分。錦江湾を横断すると、市内よりもさらに濃い南国の空気が漂う。桜島は島中央の北岳と南岳からなる複合火山。ポンと音がしたかと思うと白い煙がモクモクと立ち上る。噴火を見ていると力がわいてくるようだ。このほど完成した「黒神ビュースポット」では、噴火活動が活発な南岳の昭和火口をより間近に観察できる。

 NPO法人桜島ミュージアムの理事長で火山地質学を研究する福島大輔さんは、「こんな噴煙を間近でみられる火山は日本で桜島が唯一。富士山や浅間山ではこうはいかないでしょう」と胸を張るが、現在も6000人の島民が住んでいる。危険ではないのだろうか。

 「『怖いでしょう』とか『危ない』とか言われるけど、どこに住んでいても危険はある。私なんかは人や車も多い東京のほうがよっぽど危険だと思う。噴火の回数が多いといっても現在は灰の量も少なく危機感はないですよ」

 実際、桜島には縄文時代から人が住んでいたことがわかっているそうで、「火山灰が降ろうがたくましく生きているのは今も昔も変わらない」と福島さん。60年ぶりに溶岩が流出する可能性も指摘されているが、「桜島の溶岩のスピードは1秒間に3センチ。昔は溶岩がくるまでに家を解体して運び、別の場所に建て直したそうです」と意に介さない。

 農業に適した水はけの良い土地。世界で一番大きな桜島大根や、世界最小の桜島小みかんという名産品に恵まれ、昭和40年代は全国の農業収入日本一。かつて「桜島に嫁にいけば苦労はない」とも言われた。そんな火山の恵みが、いまは観光資源として脚光を浴びているのだ。

 ◆クリーム作り体験 桜島は伊豆大島、五島と並ぶ椿油の特産地。椿油を絞ってみつろうで固め、ラベンダーの精油を混ぜる「クリーム作り体験」ができる。申し込みは桜島ビジターセンター((電)099・293・2443)。

 ◆椿オイルのイタリアン 国民宿舎レインボー桜島((電)099・293・2323)では、錦江湾産の魚介など地元食材と椿油を使ったイタリア料理が楽しめる。期間限定ランチメニュー「桜島産椿オイル風味パスタ」は4月15日まで。

 ◆コンビニ 景観に配慮する国立公園内のため、コンビニもコーポレートカラーを封印し、茶色に統一。地元でローソンは「茶色ーソン」、ファミリーマートは「茶ミマ」と呼ばれている。

 【アクセス】 羽田空港から鹿児島空港へは1時間40分、関西国際空港、伊丹空港からは1時間10分。桜島フェリーターミナルへは、鹿児島空港から空港バスで金生町バス停下車、徒歩15分。