【旅日和】さいたま市に新たな見所 好事家うならす盆栽&新幹線

2010.05.06


時代を超えて受け継がれている盆栽の数々【拡大】

 大型連休も終わり、「遠出はもう、ちょっと…」と思っている人も多いだろう。そこで今回は首都圏のベッドタウンとして知られるさいたま市をご紹介。意外にも、新しい見どころが続々と誕生しているからだ。交通費が浮いた分、ちょっと豪華に都市型ホテルに滞在するのもいいだろう。(鎌田剛)

 まずは今年3月28日に開館したばかりの大宮盆栽美術館(同市北区)へ。東武野田線大宮公園駅から徒歩10分の場所には、関東大震災(1923年)で被災した東京・談合坂の園芸業者が移住したのが発祥の「盆栽村」が今も残る。一帯を活性化しようと、さいたま市が約10億円をかけて盆栽美術館を新設した。

 「いろいろとお騒がせしましたが、世界に通用する盆栽の研究センターができました」と胸を張るのは大熊敏之館長(51)。テレビ東京系「開運!なんでも鑑定団」の準レギュラー鑑定士としても知られる大熊館長は、美術館の運営方針をめぐって同市と対立し、開館日当日に委嘱辞退届を提出。その後、市長の説得で復職という騒動があった。

 ただ、今は「箱物を作るのが難しい中で、わりとぜいたくなものを建設してもらった。自慢は人材で、3人の盆栽技師が毎朝7時から作業しています」といい、納得いく美術館になった様子だ。

 約100鉢という盆栽の多くはシュレッダーで有名な明光商会の創業者、故・高木禮二氏のコレクションで、「総額約5億円。それでもかなり安い値段で譲っていただきました。ほとんどが100年以上前のもの」(盆栽技師)という。1億円を超える鉢もあり、それがわずか300円の入場料で楽しめる。

 お次は鉄道博物館(同市大宮区)。2007年10月のオープンから累計の来場者は約340万人で、リピーターも多い。記者も3回目の訪問だ。

 「そんな方にお勧めなのが、昨年10月から公開の初代新幹線0系」と語るのは、松河克彦営業部長(49)。初期の車両は座席の中央部に非常口があるのが特徴。ほどなく新幹線の安全性が証明され、非常口は姿を消しただけに、貴重な車両を肌で感じることができる。

 同館は先月24日から「運転士体験教室」を新設した。「今までもシミュレーターがあったが、今度は一度に25人が体験できる設備を用意した。6月に中級、7月から上級も始める予定で、修了した方には認定証を渡す予定」と松河氏。

 「盆栽」と「鉄道」−。ジャンルは違えど、好事家の拠点がこんなに近くにあるとは、ありがたき幸せかも。

■JR浦和駅に近い「浦和ロイヤルパインズホテル」は今月31日まで、「夜景と美食ディナーを満喫☆高層階でゆったりご宿泊プラン」を用意している。正午からの早いチェックインが可能なうえ、世界的コンクールで入賞したシェフのディナーが楽しめる。1泊2食付き、ツインが1人1万7000円(休前日は1万9000円)。問い合わせは、同ホテル宿泊予約係((電)048・827・1110)まで。