HIV感染と認知症の関係

2015.12.24


HIVウイルス(提供・国立感染症研究所)【拡大】

 セックスにつきまとう心配事といえばSTI(性感染症)。中でも完治することがないHIVの予防が最も大切になる。最近のHIVの動向をヘルスプロモーション推進センターの岩室紳也医師(泌尿器科医)に聞いた。

 【HIVに新たな問題】

 国内のHIV感染者とエイズ発症者を合わせた年間の新規患者数は、ここ数年横ばいで約1500人。累積患者数は約2万5000人だ。

 岩室医師は「セックスによる感染で圧倒的に多いのは、MSM(男性間性交渉者)の感染です」という。

 「いまや日本人男性の20人に1人がMSMといわれます。同性間でセックスを楽しむのはかまわないが、HIVの感染はコンドームで予防できるので必ず使ってもらいたいと思います」

 また、都市部と地方ではHIVの情報に格差があり、都市部では比較的早く検査を受けるのでHIV感染の段階で見つかることが多いが、地方ではエイズを発症してから見つかることが多い傾向があるという。

 いまは薬の進歩で治療を続けていればエイズの発症を抑えられるだけでなく、セックスで相手にうつす確率が低くなるとされる。しかし、最近では専門医の間で新たな問題が指摘されている。

 「HIVに感染後、治療が遅れると、普通の人より早く認知症になるようだという見方です。それも従来の認知症とは違うタイプの認知機能の低下がみられるのです」

 実際に「HIV関連神経認知障害(HAND)」と呼ばれ、HIV感染者全体の約40%に認知機能低下がみられるという報告もある。

 【薬物使用が多い】

 もう1つ、MSMのセックスで岩室医師が懸念するのは「薬物依存」だ。

 「MSMデビュー(肛門性交)するときは痛いので、それを乗り越えるためにMDMAなどの薬物(肛門がゆるむ)を使う人が増えています。MSMとドラッグ依存には、かなり相関関係があるという報告があります」

 HIV陽性者のための総合情報サイト「フューチャージャパン」が行ったHIV陽性者を対象(913人、95%以上が男性)にしたウェブ調査によれば、過去1年間に薬物を使用した人の割合は約30%、かつて使用したことのある人の割合は約74%という回答結果が出されている。

 快楽は求めれば求めるほどエスカレートする。どんな形のセックスであれ、いつまでも楽しみたいのならセーフセックスを心がけよう。 (水川信吾)

 

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