恋愛評論家の島田佳奈氏はこう解説する。
「ポリアモリーの定義は1つではないと思いますが、一般的には、同時に複数のパートナーと、深く信頼し合って、精神的もしくは肉体的に親密な関係を構築することを指します」
1人の女性が自然な欲求のままに複数の彼氏との関係を持つ。その彼氏たちにも複数の恋人がいて、しかも全員が合意している。
「単なるスワッピング集団とは違います。どうしても同時に複数の人を好きになってしまい、そのことに深く悩んでいる人は実際にいます。そうした人たちがポリアモリーという考え方を知ることで救われるという側面もあるのです」(島田氏)
食品関連の商社に勤めるユキコさん(33、仮名)は次のように告白する。
「私は30代後半の彼がいますが、彼以外にももっと歳上の中小企業経営者の男性と、月1回くらいホテルに行くような関係です。
もともと、私は大学卒業後に初めて、今の彼とセックスをしたんですが、その後すぐセックスレスになっちゃって。そしたら彼に『セフレを作りたい』って打ち明けられたんです。最初はショックでした。でも、彼のことを理解しようとするうち、私も他の男性を好きになってもいいと思えるようになった」
こうしたポリアモリーの男女が集まるパーティなどがあり、そうした場で新たな出会いを求めているともユキコさんは語った。前出の島田氏は説明する。
「私は恋愛相談も受けますが、内容として多いのは、夫がいるのに別の男性を愛してしまった、夫とも別れたくないけど愛人も失いたくない、というもの。本当に両方とも愛していているのであれば仕方ないと思います。
私自身、ポリアモリーには肯定的な考えなので、複数恋愛もアリだと思っています。彼氏に私以外の彼女がいて、その女性も(彼氏に)私という他の彼女がいると互いに認め合えるなら、嫉妬心は抱きません。
ただ、一般的には理解を得るのが難しいので、実際は隠しておいたほうが平和かもしれませんね。複数恋愛をする人が必ずしもポリアモリーとは限らないので、見極めは難しいと思います」
価値観を共有できるパートナーを見つけられれば、性の世界は大きく広がっていく可能性がある。
※週刊ポスト2016年10月28日号



