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香椎 由宇

演技の大海いざ進水 (3/4)

 かしい・ゆう
 女優。1987(昭和62)年2月16日生まれ。神奈川県出身。18歳。春から都内の私立大学に通う女子大生でもある。
 昨年、フジテレビのドラマ「ウォーターボーイズ」でドラマデビュー。
 映画は今年以降、本作のほか、ザ・ブルーハーツの女子高生コピーバンドのギタリスト役を演じた「リンダリンダリンダ」(山下淳弘監督、夏公開予定)、「大停電の夜」(源孝志監督)、「真昼ノ星空」(中川陽介監督)が控える。
 写真集『you』(リトルモア刊)の発売を記念したサイン会を、3月6日正午から東京・紀伊國屋書店新宿南店で開く。
香椎由宇
香椎由宇

【極限状態のドラマ】

 小説『亡国のイージス』で一躍脚光を浴びた福井晴敏と「踊る大捜査線」シリーズで邦画のヒット記録を塗り替えた亀山千広プロデューサーの黄金コンビによる潜水艦映画の超大作「ローレライ」(樋口真嗣監督)があす5日公開される。

 艦長役の役所広司をはじめ、妻夫木聡、柳葉敏郎、堤真一ら主役級の俳優に囲まれ、物語の鍵を握る少女パウラ役に抜擢された新進女優。プレッシャーは、かなりのものだ。

 「映画に出ると決まったのが、3年前だったので、ずーっと自分の中にパウラがいる感じでした」

 ミステリー作品なので、ネタバレにならない程度にあらすじと彼女の役どころをご紹介する。

 1945年8月、広島へ原爆が投下された直後の日本。ナチスドイツが降伏後、戦利潜水艦として極秘裏に接収された潜水艦が、謎の最終兵器“ローレライ”を搭載して、米海域へ向け出航する。このローレライシステムを唯一起動できるのは、日系ドイツ人の美少女、パウラなのだ。

 「私の祖父はアメリカ人なんです。新聞記者でした。アメリカに敵対する役柄ですが、出演が決まったときは、すごく喜んでくれました」

 潜水艦映画に外れなし―といわれる。逃げ場のない密室で、極限状態に置かれた人間ドラマに、観客も緊張し、興奮するからだ。演じる方も、また極限だったようだ。

 「東宝の砧(東京都世田谷区)で一番広いスタジオに、すっごく狭くてリアルな潜水艦のセットが組まれました。悲壮な表情で叫ぶシーンでは、演技じゃなく、ほんとにつらくて、『もう、イヤーッ!』って、心の底から声を張り上げて発散しました(笑い)」

【狭くてつらくて「もうイヤーッ!」】

 ストーリー上も大事な場面なので、お見逃しなく。共演者は、汗だくだったそうだが、彼女はほとんど汗をかかなかった。「身動きができない役でしたから」という理由のほかに、小学生時代の6年間をシンガポールで過ごしたことも関係ありそうだ。

 「とにかく1年中暑いんです。デザイン関係の仕事をしている父の後輩の方がカメラマンさんで、プロダクションに私を紹介してくれたんですが、日本に送った写真は、真っ黒でした」

 中学1年で、帰国後、知人の紹介でホリプロの預かりとなったが、「身長146センチで、色黒。いったいどんな仕事があるか、事務所の方も困ってたかも」。

【女優っておもしろい】

 ところが、季節が冬になるにつれ、肌が日に日に白くなった、というから環境への順応度はバツグン。さらに身長も伸び(現在164センチ)、ついには美白でおなじみのポンズのCMまでゲットした。これだから一寸先は、わからない。

 それでいて、芸能界にヘンに染まっていない物怖じのなさも武器だ。

 「シンガポールにいたときは、紅白歌合戦と(ドラマの)ロングバケーションぐらいしか見たことがなかったんです。失礼ですが、ホリプロさんの名前も知らなかったし、深田恭子さん、優香さん、どなたですか、という感じでした」

 和田アキ子さんは、覚えておいた方がいいと思いますよ…。

 本編で映画デビューを飾り、今後の公開作品が3本も控える。「女優って、おもしろいですね。不可能が可能な世界。今回演じたパウラなんて存在自体あり得ないのに、映画では“ありあり”っていう世界。楽しくてしようがないです」と相当、のめりこんでいる。

 目標を聞くと、即座いに「桃井かおりさんと宮沢りえさん」。そのココロは、「桃井さんは、ご自分の色がハッキリしている。宮沢さんは1回1回、真っ白に戻れる方。それがうまく切りかえられる女優さんになりたいです」。

 視界は良好か。

ペン・中本裕己
カメラ・栗橋隆悦