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石原さとみ

清純派王道着々 (6/20)

 いしはら・さとみ
 女優。1986(昭和61)年12月24日生まれの18歳。東京都出身。高校1年生の時、ホリプロタレントスカウトキャラバンでグランプリを受賞して、芸能界入り。  03年、菅原文太と共演した映画「わたしのグランパ」でデビュー。同年NHKの朝ドラ「てるてる家族」で人気者に。  「赤い疑惑」(TBS系)は、3週連続で放送中。第2回は22日午後9時から。  「赤いシリーズ」のリメーク版は、同じホリプロの綾瀬はるか主演「赤い運命」、深田恭子主演「赤い衝撃」が控える。  百恵版「赤い疑惑」DVD−BOX(7枚組、ポニーキャニオン)と見比べるのも一興だ。
石原さとみ
石原さとみ

【「赤い疑惑」の新ヒロインに】

 「第2の山口百恵」と期待されるアイドルは、これまで何人もいたが、本家ホリプロからお墨付きをもらったのは、彼女が初めてだ。

 男好きするぽってりした唇。セーラー服も似合う可憐さと、寂しげな表情を浮かべた一瞬の色気。確かに彷彿させる…と、のっけから思い入れたっぷりになってしまうのは、40代のオジサン記者だけか。

 当人にとっては、「雰囲気が似ていると言っていただくのは、すごくうれしい。私にとっては、イメージできないぐらい伝説の方です」と、尊敬しながらも、すでに過去の人なのは、無理もない。

 今年は1月公開の映画「北の零年」で吉永小百合の娘役を好演、放送中のNHK大河ドラマ「義経」ではヒロインの静御前役が様になってきた。

 着々と清純派女優の王道を歩む彼女に、所属事務所が、満を持して用意したのが、百恵さん主演で30年前に大ヒットしたドラマ「赤い疑惑」のヒロインである。

 彼女が芸能界入りするときから、「これで“赤いシリーズ”をやれる」と目をつけたプロデューサーは、2年間企画をあたためていた。リメークにあたっては、かつてのチーフマネジャーだった小田信吾ホリプロ会長が、百恵さんの自宅を訪れ、承諾を得たという。

 当時は、不治の病とされた白血病に侵されながら、懸命に闘う幸子がヒロイン。ドラマは、あえて昭和50年代のセットを再現した。

 「現代のドラマと一番違うのは、『うれしい』とか『好き』『幸せだよ』といった感情のすべてを言葉に出すことで、セリフがハンパじゃなく長いところですね。台本には『…』がひとつもなくて、私にとっては、すごく新鮮です」

【「10年後は結婚していたい」】

 異母兄弟と知らずに愛し合う光夫役は、オリジナルの三浦友和に代わって、藤原竜也が。宇津井健が演じた父親は陣内孝則にスイッチ(宇津井はナレーションで出演)。

 「藤原さんは芝居にかける集中度がスゴイ。陣内さんからは『大映ドラマって、ちょっと芝居が大げさに思うかもしれないけど、さとみちゃんが悪く映ることは絶対ないから』ってアドバイスをいただきました。共演の方が素晴らしくて、泣く芝居では自然と涙があふれてくるんです」

 ケータイもメールもない時代、恋人との通信手段は、家の黒電話か手紙が当たり前。男は父親に怒鳴られるのを覚悟で、彼女の家に押しかけた。

 「でも、メールの『がんばれ』と、言葉の美しさは全然違うんですね。演じながら、(感動が)きました」

 ロケ先の沖縄で、おもしろい体験をした。

 「初めてダーツに挑戦したんですけど、第1投でいきなりブル(ど真ん中)だったんですよ! 私、才能あるんじゃないかなぁ(笑)」

 的をはずさない彼女の10年後は?

 「結婚していたい。27ぐらいで結婚して、29で男の子、31で女の子を産みたいんですよ」

 ということは…。

 「引退はしません。でも、子供もちゃんと育てたいです」

 百恵さんは、〈私は1億人のアイドルよりも、1人の人のために生きて行きたい〉という名言を残して表舞台を去ったが、時代は変わるのである。

ペン・中本裕己
カメラ・大井田裕