中村優子
女優は天職(8/18)
「ストロベリーショートケイクス」(矢崎仁司監督)は4人の20代女性を中心に、恋、悩みをリアルに描いた魚喃キリコの人気漫画が原作。共演は池脇千鶴、中越典子ら。「映像はすごく美しいけれど、対比してみんながみっともなくて愛おしい。自分の分身みたい。思い入れのある作品」という。

中村優子
【ほれた作品ならヌードも】
昔風にいえば「体当たり女優」か。ビートたけしと共演した映画「血と骨」(崔洋一監督)では、最後は病気に冒され廃人同然になってしまう愛人役で話題になった。最新作「ストロベリーショートケイクス」(9月公開)ではデリヘル嬢だ。実際デリヘル嬢に現場指導してもらったという生々しい濡れ場を披露している。
「恥ずかしいですよ。でも役と(脚)本にほれたら、やる。確かに最近は『ヌードもできる』という見方が強いので、そういうお仕事の話もたくさんいただいてるんですが、やっぱり自分がその作品にほれないと、やれない…」
サラリと言うが、「ほれた作品なら何でもやる」−その熱気には圧倒される。
女優になったいきさつがまた面白い。曰く「神のお告げ」だそうで、これがまゆつばでもなさそうなのだ。
【「この監督と仕事する」啓示も的中】
「小さい頃、家の前の堤防に座ってボーッと景色を眺めていたら、『あっ(女優を)やるんだったんだ。忘れてたって』。当時3、4歳でしょ。『女優』という言葉も知らないので、漠然とそんな思いだけがわいてきたんです。でもその後はずっと“啓示”のこと忘れてたんですよ(笑)。2度目は高3の時。数学の授業中に今度は『女優』という文字がパアっと頭の中に出てきたんです」
だが受験目前で、難関の東京外語大に進学。そして卒業後、本当に女優になった。
在学中も「女優になる」という思いは常にあったそうで、さらに「この監督と仕事をする」といった“啓示”も受けていたとか(その監督とは何年か後に本当に仕事をしたそうだ)。
【やりたい役、目標は特に持たない】
ここまで神がかり的になれば当然「女優は天職」だろう。
「時々、何で女優をやってるのかな、と考えることがあるんです。たぶん、ちゃんと生きたいだけなんだなって。私にとってその一番の手助けになるのが女優という手段。だから女優自体に憧れがあるわけでもないし、ま、ある意味、どうでもいいっちゃどうでもいいんですよ(笑)。ちゃんと死ぬまでしっかり生きれれば、それでいいんです」
やりたい役、出演したい作品、今後の目標も特に持たないという。それでは女優・中村優子を動かすキモは何なのか。
「生きている作品。脚本家や監督が生きていて普段感じていることが脚本に現れると、やっぱり作品って生きてくると思うんです。監督、脚本家などスタッフが生きてつながってできている作品は、必ず私の何かに触れてくる。そういう作品に出演していきたい」
ご覧の通りのイイ女。でも話すとちょっぴり不思議。海外の映画祭で主演女優賞を受賞する実力派でもある。今、若手女優ではそうはいないタイプだろう。
ペン・神山和子
カメラ・門井 聡
