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中村雅俊

弾き続き青春(12/26)

 なかむら・まさとし 1951年2月1日、宮城県生まれ。56歳。慶大経済学部在学中に文学座に研究生として入り、74年、ドラマ「われら青春!」で主演デビュー。挿入歌の「ふれあい」も大ヒットした。ドラマ“俺たち”シリーズや「ゆうひが丘の総理大臣」などに主演。77年に結婚した女優、五十嵐淳子(55)との間にもうけた長男、中村俊太(30)も俳優として活躍。
中村雅俊

【桑田佳祐が絶賛】

 ちょんまげとギター。どう考えても滑稽(こっけい)にしか見えない組み合わせが、この人だとカッコよく映る。

 50代半ばを過ぎても全国ライブツアーは毎年続けている。京都の東映太秦撮影所。来年の正月10時間時代劇「徳川風雲録」(テレビ東京系、1月2日午後2時)で8代将軍・吉宗を演じている合間も、ステージに備え、アコースティックギターの練習に励んでいた。

 もっとも本人は、目尻を下げて「いやー、ただのひまつぶしっスよ」と首をすくめる。柔和な表情と飾らない人柄は、男の心もつかむ。理想の夫、父親、上司として人気が不動なのも納得だ。

 「よく弾くのは、昔から好きなビートルズの曲や、サイモン&ガーファンクルのスカボロー・フェア、イーグルスのホテル・カリフォルニアのようなメロディアスなもの。おれ、高校時代から自分で曲を作っていて、大学のときはサークルの仲間の前で発表していたけど、やっぱりラブソングが多かったね」

【毎年精力的に全国ライブツアー】

 ソングライターとしての才能は、その道の第一人者も認めるほど。スティービー・ワンダーに影響を受けたという作品「パーティ・パーティ」には、代表曲「恋人も濡れる街角」などを提供した桑田佳祐が「これ、雅俊さんが作ったの!?」と舌を巻いた。24年前、自作曲を東京・渋谷のライブハウス「エッグマン」で7日間演奏した公演は、いまも関係者の間で語り継がれている。

 「学生時代の曲はサークルの後輩たちにも引き継がれたんですよ。いつの間にかフェードアウトしちゃったけどね」

 所属サークルは英語で劇や討論を行うESS。いまも英語が自然に出てくるのは、学生時代のトレーニングのたまものか。実際、一緒にESSに励んだ仲間たちも「出世している」。三菱東京UFJ銀行副頭取の沖原隆宗氏、ジャスダック社長の筒井高志氏、上智大学外国語学部元教授の井上久美氏、駐シンガポール大使の山中誠氏−といったそうそうたる顔ぶれだ。

 「沖原とはよく旅行に出かけたけど、“ほえーっ”としたやつで、“おまえ、やる気あんの?”って感じだった。銀行でも絶対窓際族になると思っていたら、今は副頭取だもんね。あいつが、俳優になったおれをどう思っていたかは知らないけど」

【あの副頭取も仲間】

 そんな旧友たちとたまに会うと、「イントロダクション(出だし)は健康の話」という。「青春ドラマをやっていたころ、演出家が台本をよく変えたんだけど、ちゃんと(変更に)付いていけた。あのころに比べるとせりふ覚えは悪くなったね」。ただし、その分、演技は円熟した。時代劇でも芝居のうまさが光る。

 「時代劇は最初は苦手だったけど、このトシになって、かつらと顔が合ってきたかな。今は面白いね。現代劇では作れないストーリー、豪華なセット…。ファンタジーもあるしね」

【同世代にエール】

 吉宗といえば、2歳年下の松平健の「暴れん坊将軍」のイメージが強い。実は今回の10時間時代劇にもマツケンは出演。青年時代の吉宗(内田朝陽)を陰で支える放浪の剣豪・土屋主水之介を演じて花を添える。

 「おれの演じる吉宗は、松平君のようなスーパーヒーローとは違い、庶民的な感覚を持って明るく健康的で人間味がある。ただ、おれは時代劇の経験は浅いし、まだまだ発展途上中だね」

 定年などで第2の人生を間近に控える同世代にも、まだ「発展」してほしい、とエールを送る。

 「人間って何か才能を持って生まれてきているはずだけど、それを生かせている人は少ないと思う。だから、このトシでも“自分探し”をしたり、置き去りにしていた夢に挑戦してもいいんじゃないかな」

 長髪がちょんまげに、ジーパンが着物に変わっても、“青春スター”はやっぱり不滅なのだ。