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富樫直美

助産師ボクサー“異職格闘”奮闘中!(2/10)

 とがし・なおみ  1975年7月31日、東京生まれ、33歳。WBC女子ライトフライ級チャンピオン。東京都内の病院に助産師として勤務。2002年、ダイエット目的でボクシングを始める。05年、全日本女子アマチュア大会優勝。昨年2月にプロテストB級に合格し、7月に暫定王座獲得。12月に東京・後楽園ホールでベテラン菊地奈々子を倒し初防衛に成功。その2日後に正規王者に昇格し、「世界チャンピオン」に。「2008年最優秀選手賞」に、男子の長谷川穂積とともに選ばれた。ワタナベボクシングジム所属。戦績は5戦5勝。
富樫直美

【色白&か細く…どこにパワーが】

 人呼んで「助産師ボクサー」。たくましく、強い。病院勤務だけでもキツいだろうに、プロボクサーもやっている。しかもチャンピオンだ。

 ところが、見せてもらった“鉄拳”は驚くほどか細く、肌は抜けるように白かった。いったい、どこにチャンピオンのパワーがあるのか?

 「か細い? そうですかねえ。でも私、脱いだらすごいんですよ、えへへ」

 よく見れば、きゃしゃな手の甲には硬そうなマメがたくさん並んでる。これがチャンピオンの手か…。

 勤務は4週8休。当然、夜勤もある。勤務前や勤務後のトレーニングは、「辛い。きつい。仕事の後はヘトヘトで、今日は練習できないな、と思うこともしょっちゅう…」と頭をかく。

【練習、仕事の両立辛くても生みの喜び味わえて…】

 6歳離れた兄の影響で、小さいころから格闘技が好きだった。ボクシングを始めたのは、病院勤務だけでなく「なんか、体を動かしたい」と思ったから。それがわずか6年で世界チャンピオンに。だが、初防衛を果たしたいまも、母親はボクシングを続けることに反対している。

 でも本人は、助産師とボクサーという“異種格闘技”を今後も続けていくつもりだ。

 「助産師になる前、看護学校を出て1年半ほどターミナルケア(終末期医療)の病棟にいたんです。そこで学んだものはすごく大きかった。ある日突然、がんを宣告された患者さん。私の父親も私が17歳の時に亡くなっているんですが、人はこうもあっけなく死んでしまうんだな、と。だから試合も1戦1戦、これが最後、と思って闘う。練習も、今日という日は明日にはもうない、と思って…」

 白衣を着ているからこそリングで強くなれる。

 「助産師は、分娩室で妊婦さんに『頑張れ、頑張れ。辛いけど、辛いのを乗り越えたら赤ちゃん、本当にかわいいからね』って懸命に声をかける。ボクシングも練習は本当に辛い。でも、産まれた時、勝った時の充実感は共にたまらない。それを両立できることは本当にラッキー。周囲の方々には感謝です」

【第3の道は!?】

 「私、うまいボクサーだとは思っていない。だから1戦1戦、『富樫、成長したな』とみなさんに言われるようなボクシングをしていきたい。助産師としても、出産だけでなく思春期、更年期、老年期など女性の生涯のトータルケアを考えていきたいんです」

 2つの道はまだまだ続く。もうひとつの道は?

 「女としての目標はやはり妊娠・出産。でも、子供を産んでもボクシングを続けていけるとは思えなくて…。だからいま、ボクサーとしてベストな状態に持っていきたいんです」

 「彼氏イナイ歴6年」の記録は、もう少し更新か。

 とはいえ、恋する乙女心はちゃーんとある。俳優・高橋克典が好きらしいが、インタビューの最後、「同じジムに高橋サンが通っているんですよぉ」とうれしそうに耳打ちしてくれた。