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【森口博子】“声春”まっただ中♪ かつての「バラドル女王」も本業は「歌手」

2010.04.05


森口博子【拡大】

 芸能活動25周年。誰もが認める「バラドルの女王」だが、本人はそう呼ばれることが不本意かもしれない。「本業は歌手」「ライブがすべての活動の軸」と、常に訴えているからだ。

 同郷である福岡出身のスーパーアイドル、松田聖子に憧れ「絶対、歌手のスターになる」と宣言。歌謡コンクール全国大会で準優勝したことをきっかけに、17歳で芸能界入りを果たした。アニメ「機動戦士Zガンダム」の主題歌「水の星へ愛をこめて」でデビューし、15万枚を売った。1991年には「機動戦士ガンダムF91」のテーマ曲「ETERNAL WIND」が大ヒット。NHK紅白歌合戦には6年連続で出場を果たした。その歌唱力がいま、改めて見直されている。

 「昨年、ガンダムのテレビ放送開始30周年を機にNHKの番組で2曲を歌った映像が、なぜか動画投稿サイトで1日平均30万アクセスを超えて、デイリーランキングでもトップになるほど注目されたんですよ。最近は、ネットで『森口博子』と検索すると最初の関連キーワードが『ガンダム』、その次が『歌唱力』と出るほどになりました。まさにボーカリスト冥利に尽きますよね〜。アハハハハ」

 底抜けに明るく、取材中も絶えることがない高笑いからは、積年の鬱屈などみじんも感じられない。デビューは華々しかったが、2曲目以降は鳴かず飛ばずで事務所から福岡へ「強制送還」寸前にまで追い込まれた過去がある。ところが89年、ものまね番組出演を機にバラドルとして大ブレーク。最盛期には週12本のレギュラーを抱え、高感度タレントの常連に名を連ねるようになった。

 だが、メディアへの露出が増えるとともに、「歌手」のイメージが薄れるというジレンマも抱えることになった。30代に入ると、年齢的にも「バラドル」では通じにくくなった。

 ここ10年間は“停滞期”だったともいえる。それが40代に入った矢先に降ってわいたブーム再燃。3オクターブに近い声域は以前と変わらず、聴く側を驚かせたが、当の本人も「歌手・森口博子」への反響の大きさに感激したという。

 「ライブはずっと続けてきましたし、持ち歌は150曲を超えました。2万5000件を超えたネットのコメントには、久々に聴いた方が『進化している』『もう1回リリースして』と書いてくれました。新たに聴いてくれた若い子たちも『こんな歌が歌える人だったんだ』と言ってくれています。辛抱強く待ってくれたファンの方々の思いも変わっていない。『私には歌がある』『ライブで歌いたいっ』と改めて実感しました」

 あくまで歌手にこだわるが、歌を軸にしたさまざまな表現に挑戦する意欲も強い。4月24日開幕のミュージカル「アニー」では夏木マリ、小柳ルミ子、辺見マリら、そうそうたる女優が演じてきた意地悪寮母「ミス・ハニガン」を演じる。

 実は「アニー」も初演から25周年。ミス・ハニガン役はソロパートも多く、力強くて悪だくみたっぷりな情感を、折り紙つきの歌唱力で歌い上げている。

 「主人公の少女、アニーにあらゆる感情を直接的にぶつける憎々しさは、私自身の人生で満ち足りなかった“負のパワー”をすべてぶつけることで表現しています。これには自信ありますよー、ウフフフ。男性からの愛情不足も生かされている? 大きなお世話ですよ! アハハハ。ま、それ(男性関係)は、日によって上がったり下がったりですからねー」

 独身アラフォーまっただ中の“正統派歌手”は婚活も当面休止。バイタリティーのすべてを舞台上で昇華させるつもりだ。

 ペン・小川健

 カメラ・荻窪佳

プロフィール 森口博子(もりぐち・ひろこ) 1968年6月13日生まれ、41歳。福岡市出身。高校在学中の85年、「NHK勝ち抜き歌謡天国」で準優勝し、歌手デビュー。89年、「ものまね王座決定戦」で工藤静香の物まねで優勝し、バラドル人気が高まる。2003年にはNHK朝の連続テレビ小説「てるてる家族」で女優としての地位も確立。ミュージカル「アニー」は4月24日〜5月9日、東京・青山劇場で。問い合わせはキョードー東京(電)03・3498・9999。

森口博子
 

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