ぴいぷる

【ECナビ宇佐美進典社長】「社内バー」で議論“飲んストップ”

2010.05.31


宇佐美進典【拡大】

 価格比較サイト運営で急成長中の「ECナビ」本社内には、社員同士の交流を深めるために開設したバーがある。渋谷のオフィスビルでアルコールOKという大英断を下したのは一体どんな社長なのか。せっかくなのでウワサの社内バー「AJITO(アジト)」で話をうかがった。もちろん、アルコール付きで。

 ◆  ◆  ◆

 −−今回はホロ酔いインタビューというコンセプトでして

 「その企画、通るんですか? 僕は氷結で。どうします?」

 −−じゃ、バドワイザーを。しかし社内にバーなんて面白い

 「きっかけは社内のアイデアコンテストで『意見交換を活発にするためバーがあったらいい』という提案があって、当社が創立3年目の2007年10月に作りました。ここでの話題は仕事だったり、プライベートだったり。午後6時半に開いて、終わりは適当。終電を逃した社員がソファで寝転んでいることもあります」

 −−こちらのお代は?

 「いや、特に。飲み放題です」

 −−いい会社ですね〜。ただ世間では“飲みニケーション”が薄れつつあり…

 「結局、本音でぶつかり合うことが重要だと思いますね。お酒をひとつの導入剤にして本音を言い合い、お互いの仲を深めていく。話題はオンでもいいし、オフでもいい。どうしてこんないいことをやらなくなっちゃったのか不思議です」

 −−60年代の古きよき日本企業が理想像の1つだそうで

 「頑張ればきちんと報われて、みんなで成長していく時代だったと思います。現在のインターネット関連業界は比較的それに近いのかな、と。ですから模範とすべきことは多いはずです」

 −−その一方で、ツイッターを社員採用に使うというのは、この時代、ネット企業ならではの発想です

 「昨年末からツイッターの使用頻度が高くなって『面白いな』と思っていました。試しに学生向けの座談会を呼びかけたら40人も集まった。ツイッターを使えば、うちの会社に興味を持っている優秀な学生さんと接点を作れると実感しました。そこで『採用もツイッター使おうかな』と軽くつぶやいてみたら、すごい反響。そこから人事担当に相談ですよ、『やってもいい?』って、ハハッ」

 −−具体的には?

 「新卒採用をツイッター経由で募集して、社内見学当日は“実況中継”もOKにしました。選考結果や面接日程もツイッターで告知し、面接で質問された内容をツイッターで発信するのも自由としました」

 −−かなり思い切った「ガラス張り」ですね

 「学生が実際に見て感じた情報は、われわれの実態をよりリアルに伝えてくれると思っています。ベンチャー企業の場合、まずどんな仕事をしているのか、どんな会社なのかを知ってもらうことが第一ですからね」

 −−たとえば、宇佐美さんのような社長になりたいという高校生には、どうアドバイスしますか

 「日本の社会は知らず知らずのうちに枠を作ってしまい、1人ひとりが枠にはめられていることに気づかない。そういう枠や限界から飛び出ることを意識して行動してほしいと思いますね。自分たちで何かをやるんだ、と」

 −−若さは特権

 「そう。いろいろな失敗ができるし、若いというだけで注目してもらえる。高校生が会社を作ってもいいと思う。みんなでお年玉を出し合ったりしてね。普通にアルバイトをするよりインターネットでビジネスするほうが稼げることもありますしね」

 −−もっと、あれこれうかがいたいのですが、そろそろ本腰入れて飲みますか

 「ここは“閉店”時間も特に決まっていませんから、ハハハッ」

 ペン・久保木善浩

 カメラ・大西史朗

プロフィール 宇佐美進典(うさみ・しんすけ) 1972年10月12日生まれ、37歳。愛知県出身。大学卒業後、コンサルタント会社へ就職。数社を経て99年10月にアクシブドットコム(現ECナビ)創業。2005年からサイバーエージェント取締役も兼務。07年、日中韓若手経済人コンテストで「若手経済人新人賞」を受賞。共著に『新・データベースメディア戦略』など。
 ECナビの主な事業は価格比較サイト「ECナビ」の企画・運営。スタッフは約260人で、売上高は53億8600万円(09年9月末)。

 

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