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【野澤亘伸】「もっこりカメラマン」女性の魅力はぎ取る“必撮”技?

2011.06.22


野澤亘伸と森下悠里【拡大】

 「もっこりカメラマン」と呼ばれる。海パン一丁で「もっこり」とした股間を見せつけながらグラビアアイドルに迫るからだ。

 ところが、素顔の「もっこり」は拍子抜けするほど礼儀正しい男である。スタジオにいる誰に対しても常に、朴訥とした栃木訛りの残った敬語を使う。

 「現場では、すべて敬語です。それは現場にいる人達みんながプロフェッショナルだと思っているからです」

 海パン一丁になったのは5年前。15歳のジュニアアイドルの撮影ロケのときだった。

 「それまでグラビアを撮ったことがない若い娘で、大きな岩のような障害を感じました。気がついたらロケ出発前に海パンをはいていました。頃合いを見て海パン一丁になると女の子もはじけてくれて、思い通りのカットが撮れました」

 海パン一丁になるとスッキリするのだという。お互いの心の装飾を取り払ってシンプルになり、同じ水着姿のモデルの心に深く入り込むことができるのだという。

 そこまで体当たりで臨みながらも、自分はグラビアカメラマンではないという。そもそも、仕事のジャンルを意識したことはない。何かが起きている現場に自分自身が立つ、という欲求を抑えられないだけだ。震災発生当日も、テレビ収録をキャンセルし、丸1日かけて南三陸町に入った。そして、津波に流された妻を探す夫に付き添った。

 「ようやく発見した妻の遺体を抱きしめる瞬間を撮影しました。周囲からは止められましたが、あえて撮らせてくださいと告げました。ご主人は号泣しながら遺体を抱きしめ続けていました」

 後日、その写真を送ってほしいと連絡があった。妻との思い出の品はすべて流されてしまい、その瞬間だけが貴重な思い出となってしまったのだ。

 雑誌「フラッシュ」でのスタートは報道だったが、編集者に人物撮影の才能を見いだされグラビアの世界へ。被写体との間に信頼関係がなければいい写真が撮れないのはジャンルを問わず共通だ。より深く被写体とコミュニケーションをとりたい思いが「もっこりカメラマン」を誕生させた。

 「とってもジェントルマン。現場でカメラマンとモデルはせめぎ合いになりますが、野澤さんにはもっと見てもらいたいと積極的になってしまう。女の子をのせるのが一番うまいですね。大好きです」。人気グラドルで女優の森下悠里は、そう絶賛する。

 この日の撮影でも、丁寧で早口、かつ的確な指示が矢継ぎ早に森下に放たれた。その言葉が終わるやいなや、パンツ一丁に変身! 被写体に最大級の賛辞を贈りながら、距離をグッと近づける。心に入り込む瞬間だ。

 女を撮る極意とは−。

 「女のいいところを見つけることです。女に不器用な奴ほど、女のいいところを本気で探そうとする。不器用は最強ですよ」

 (ペンとカメラ・原田史郎)

 ■野澤亘伸(のざわ・ひろのぶ) 1968年9月21日生まれ、42歳。栃木県出身。バツイチの既婚。「FLASH」編集部アシスタントを経てフリーカメラマンに。グラビアなどの写真集多数。ジャケット撮影を担当した森下悠里「ボクの彼女」(発売元 Air control)が8月25日発売。

 

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