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【高島礼子】円熟のとき…それなりの年を実感

2011.12.14


高島礼子【拡大】

 来年1月2日に開幕する舞台「女たちの忠臣蔵」(東京・明治座で28日まで、大阪・新歌舞伎座で2月3−24日)で大石内蔵助の妻・大石りくを演じる。東京・西新宿のホテルで行われた制作発表会にあでやかな和服姿で登場すると、場内がシーンと水を打ったように静まりかえった。

 初座長。

 「初めての座長公演で緊張していますが、不安はありません。台本もしっかりしていますし、演出の石井先生に任せて大きな船に乗った気持ちです」

 名指しされた演出・プロデューサーの石井ふく子さんは「高島さんのキャスティングは明治座からの要望。初めて食事をした時、まるで男の子みたいにさっぱりとした性格の方で…」という。

 インタビューでは、和服から一転して長い髪のジーンズ姿に変貌したが、話し方は“てきぱきした男の子”のまま。

 「舞台経験が浅いのを逆に生かして、自分なりにりくを演じたい。生の舞台のライブ感と、やり直しがきかない芝居を楽しもうと思います」。女優としての実績と経験がなせる余裕のコメントだ。

 りくは、男の人生に左右された。「りくの立場を思えば、当時の武家社会の女性の気持ちは理解できます。大石の妻ならば、討ち入りの覚悟はできていたと思います。でも現代では考えられない。妻が泣きすがったら、ダンナはダメお父さんになってしまうんじゃないですか。忠臣蔵の時代の女性は耐えることを知っていますね。現代でも気の強い女性、意志の強い女性はいくらでもいますが、芯の強い女性は少ない。りくは、芯の強い方だと思います」

 自身は耐えるタイプか?

 「半々かな。キィーッと感情的になるタイプではないですが、言うべきことは言う。そのほうが夫婦円満。感情をためないで自己主張したほうがいいと思う。私はよく話し合うタイプですよ。ただし、細かいことにくよくよはしません」

 2002年にテレビ東京で放送された「壬生義士伝〜新選組でいちばん強かった男」では、主演・渡辺謙の妻役を演じた。

 「傑作だと思う。なんで再放送をしないのかな。渡辺謙さんの体を張った演技がすごかった。あんなダンナさんがいれば、自然に(妻も)家族を守る気持ちになれるでしょう。家族のために刀がぼろぼろになるまで戦う壮絶さは、ほんとにすごい」

 「御宿かわせみシリーズ」(03年、NHK)では主演・庄司るい役。「かわいい中に強さと弱さを持っている女性。人のためにわが身を捨てる日本の女性の原点ですよね」

 近年、母親役が多くなった。

 「年齢を感じるようになりましたね。若い人から『長生きしてください』と言われたとき、それなりの年なんだと初めて実感しました(笑)。最近は、息子や娘役の子役を応援したい気持ちも出てきました。年齢に合わせて生活すると気が楽になりますね。いま、精神年齢が過去と未来の折り返し点にいるようです」

 25歳で女優デビュー、驚くほど膨大な仕事をこなしてきた。

 「デビューが遅かったものだから、何とか時間を取り戻したい。皆さんに追いつこうと焦りの気持ちが大きかったので頑張ってきました。『休みはいらない』としゃにむに仕事をこなしましたね。マグロと同じで、動いていないと死んじゃいそうな気がして…。でも、これからは作品を大事にして取り組んでいきたい」

 現在、体力作りに努めている。ウオーキング、スクワットは1年以上続けている。

 「足腰が大事。故障するわけにはいきません。でも、何事もやりすぎるタイプで、徹底して打ち込んでしまう。迷惑がかからないようにやります」

(ペン・菅原岳 カメラ・宮川浩和)

 ■たかしま・れいこ 1964年7月25日生まれ、47歳。横浜市出身。高卒後、OLを経て、国内A級カーライセンス取得、カーレーサー、レースクイーンとして活躍。88年、「とらばーゆ」のCMに出演。その後、「暴れん坊将軍」で女優デビュー。映画「ショムニ」や「極道の妻たち」、大河ドラマ「天地人」などテレビ、映画に多数出演。夫は俳優の高知東生。最近、家庭料理に凝っているという。

 

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