ぴいぷる

【つるの剛士】僕はイクメンじゃない!“オクメン”です

2012.03.08


つるの剛士【拡大】

 一世を風靡して解散した、おバカユニット「羞恥心」のリーダーは、歌手としても活躍中。カバーアルバム第3弾「つるのうた2」を14日に発売する。デビュー18年目だが、飛躍を続ける原動力は、多彩な才能をコツコツ磨き続ける姿勢にある。

 ソロ歌手デビューのきっかけは、テレビの歌番組での優勝。一番驚いたのは本人だったそうだ。「歌手になるビジョンも自信も全然なくて…。でも反響をいただき、可能性があるなら挑戦してみようと」

 同番組の審査員や視聴者の心をつかんだプリンセス・プリンセスの「M」など、女性歌手の曲も含むJ−POPのバラードを中心にしたカバーアルバムに挑戦。2009年4月にデビュー作を発売し、同じ年に第2弾も発売。累計で60万枚も売り上げた。

 ただ、これは決して“まぐれ”ではない。確かな音楽センスに基づくものだ。父親の英才教育で、3歳からクラシックギターを学び、中学では吹奏楽部でホルンを担当、高校ではバンドを結成し、ボーカル&ギターでパンク、メタルにドップリ浸っていたのだ。

 「音楽は両親の影響でずっとやってきたので僕の土台。どんな表現をするときでも、どこかに音楽が流れています」

 キーの高いハスキーボイスは「コンプレックスだった」。だが、「槇原敬之さんが僕の声には倍音があると教えてくれたんです」。

 「歌うと声が2つ出るんですって。持って生まれた声が生かせて、皆さんに求めていただけるなら、歌い続けたいですね」

 自身の歌の魅力は「うまくないところ」と真顔で言う。「素人心が消えないので新鮮に歌えている。技術には走りたくないので、まっすぐ感じたまま、気持ちを込めて歌える歌手になりたいなぁ」

 18年間の芸能生活で一番の転機はやはり「羞恥心」。でも大ブレークは「一番怖く嫌だったこと」だった。

 「それまでいろいろな仕事をやらせてもらいながら、コツコツ小銭を貯めていた貯金箱を、羞恥心というハンマーでバァーンと叩かれた感じ。割れた瞬間、怖かった。一過性になるのがね。芸能界を見てきて、それが一番怖いと思っていたから」

 だからこそ「平常心でいようと思った。あのころ僕は33歳で、3人の父。あり得ない“アイドルごっこ”です。だから、ただ(そのときの境遇を)楽しんで、新しい小銭を貯金箱に貯めていこうと心がけました」

 羞恥心をプロデュースしたのは、その後芸能界を引退した島田紳助さん。改めて紳助さんについて聞くと、「僕の気づきもしなかった部分を拾ってくれた凄い方」と、いまも深い敬意を示す。メンバーの上地雄輔(32)、野久保直樹(30)のことは「同志、戦友」と呼ぶ。

 どんな荒波を経験しても「生まれた時のまま一生何も変わらない」と無邪気な笑顔。それは「オヤジのおかげ。ひたすら謙虚に、と教えられた」。だから落ち込むことも一切ない。

 「あの父ちゃんと母ちゃんの子に生まれたんだから間違いない! って、根拠のない自信をつけてもらった。何があっても俺だから大丈夫っしょ! って。それ、(脳科学者の)茂木健一郎先生が『つるの君の最大の才能だ!』と言ってくれたんだ。わはは」

 家庭に帰ると、詠斗君(7)、うたちゃん(6)、おとちゃん(4)、いろちゃん(2)の育児に専念。イクメンキャラとしても引っ張りだこだが、「自分でイクメンとは思っていない。オクメン、奥さん第一です。自分がしっかり生きて夫婦が仲良ければ、その背中を見て子供は絶対しっかり育つ。奥さん第一が、一番の育児だと思っています」

 元スタイリストの妻・美紀さんとの円満の秘訣は「コミュニケーションと干渉しないこと」。

 「子供ができると、なくなりがちな夫婦の時間をつくる。子供たちを寝かしつけた後、2人でお茶飲んでケーキを食べたり、感謝、愛情を言葉で全部言う。あとは同じ夢を持つ。そういう人と一緒だとすごく楽しい。僕の奥さん、すごく素敵で…、あ、ノロけてますね」

 まだ30代だが、「早く50歳になりたい。せっかちだから早く“答え”を見たいんです」

 今年は「将棋の三段を取り、これまで描いてきた絵も世に出したい」。貯金箱の小銭はまだまだ尽きそうにない。(ペン・斉藤蓮 カメラ・桐原正道)  

 ■つるの・たけし 1975年5月26日、福岡県生まれ、36歳。97−98年放送の「ウルトラマンダイナ」に主演し、一躍人気に。2001−05年、ラジオの深夜生番組「BPR5000」のパーソナリティーとして熱狂的なリスナーを得る。07年からフジテレビ系「クイズ!へキサゴンII」に出演。上地雄輔、野久保直樹と“おバカユニット”「羞恥心」を結成し、大ブレーク。03年9月に結婚。10年初めに2カ月間、育児休業を取った。趣味・特技は将棋(2段)、ギター、ベース、ピアノ、トランペット、絵、バス釣り、サーフィン。

 ■ひとのうただけどつるのうたツアー2012 4月28日、オリックス劇場(旧大阪厚生年金会館、問い合わせはキョードーインフォメーション(電)06・7732・8888)▽4月30日、愛知県芸術劇場大ホール(サンデーフォークプロモーション(電)052・320・9100)▽5月5日、渋谷公会堂(ディスクガレージ(電)050・5533・0888)

 

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