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【森口瑤子】“美人女優”森口瑤子、ヤクザの元愛人役に挑戦!

2012.09.06


森口瑤子【拡大】

 ■監督

 売れない役者(堺雅人)と無敵の殺し屋(香川照之)が入れ替わったことで起きる奇想天外な展開に、是が非でも結婚したい女(広末涼子)が絡んで繰り広げられる「鍵泥棒のメソッド」(15日公開)。6日から北米で開催されるトロント国際映画祭に出品されるこの映画で、重要な鍵を握るヤクザの元愛人を演じたのが森口瑤子だ。

 「今回は悪女役。監督は悪女がお好きなのです。たばこを吸う演技に初めて挑戦しましたが、普段吸わないので板についているかどうか…」

 “ネタばれ”にならない程度に中身を語ってくれた。毎回、意表をつくストーリーで鬼才ぶりを発揮する内田けんじ監督(40)の作品だけに、随所に見どころがあるようだ。

 「わたし、監督のファンなんです。しかも今回の役は、前に出演した『八日目の蝉』とキャスティング担当が同じ方でした」

 角田光代氏原作の「八日目の蝉」では、井上真央が演じたヒロインの生みの親で、夫に浮気されたばかりか愛娘を愛人に誘拐される母親役を演じた。

 「『八日目の蝉』は原作者のファンで、発売早々に読んでいました。どんな役でも演じたかったのですが、大きな役でうれしかったです。演じるにあたって、お子さんを拉致された方の気持ちも考えました。(井上真央の幼女時代を演じた)子役の子は(物心つかないうちに実の母親と引き離されたという設定で)、実際にも私のことを本当に怖がっていました。幸い、今回の息子役の少年は口数が少ない今どきの中学生ですが個性的な面白い子で、撮影中に楽しい時間が過ごせました」

父と母

 昭和の時代までは、女優は各映画会社に所属する人がほとんどだったが、今や希少。そんななか、彼女はデビュー時から松竹に属する「映画女優」だ。「映画会社の所属なら、と両親も反対しなかったんです」という。

 松竹の看板映画「男はつらいよ」シリーズでデビューし、初主演映画は「UNLOVED」(万田邦敏監督)。役所勤めの平凡で地味な女性が、対照的な2人の男性との恋に揺れる、という物語。

 ヒロインとはいえ、あまりに地味で暗いキャラクターを命じられ、「『脚本を読んでも、まったくこの役が理解できません』と万田監督に率直に言った」そうだ。しかし、「監督に『それでもいいのです。あなたの顔が僕のイメージにぴったりです』と言われましてね。それで出演しました」。「UNLOVED」は、2001年のカンヌ国際映画祭で、黄金のレール(Rail D’Or)賞などを受賞。地中海を臨むビーチで行われた授賞式にも参加した。

 「純粋に映画を愛するフランスの鉄道員の方々が選んだ賞です。監督と壇上で『日本ではこんな鉄道の歌が親しまれています』と『線路は続くよどこまでも』を歌いました」

 国際映画祭の賞に主演映画が選ばれ、受賞スピーチまでするという経験は誰もができるものではない。しかも、この時はレッドカーペットを歩く体験もした。

ガウディ

 映画女優だが、テレビ出演も多い。ドラマはもちろんだが、現在はNHK・Eテレ「テレビでスペイン語」のナビゲーターも務めている。「画家のゴヤが大好き」で、もちろんスペインも大好き。「15年ほど前にスペインを旅行し、バルセロナではガウディのサグラダ・ファミリアに感動して、何時間もたたずんでいた」というほど。

 「いつもの女優業と違う仕事で楽しいです。挨拶など24のフレーズを中心に学ぶので、会話まではちょっと…。でも、挨拶程度でもできれば楽しいでしょうね」

 4日から始まったNHK総合の“よる☆ドラ”「眠れる森の熟女」(毎週火曜午後10:55)では、再会した既婚の同級生に思いを寄せられるバツイチの女性誌編集長を演じている。そこには不倫の香りも…。かつて映画「課長 島耕作」(1992年)で島耕作を籠絡したセクシーボディーがまた見られるかもしれない。(ペン・小張アキコ カメラ・鴨川一也)

 ■もりぐち・ようこ 1966年8月5日、東京都生まれ、46歳。共立女子短期大学文学部卒業。84年、「男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎」でデビュー。2001年初主演の「UNLOVED」が第54回カンヌ国際映画祭批評家週間部門で黄金のレール(Rail D’Or)賞などを受賞。最近では「八日目の蝉」(11年)、「おかえり、はやぶさ」(12年)に出演。

 

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