ぴいぷる

【佐藤健】平成生まれも態度で示す“昭和の男” 美学は「自己アピールしない」

2013.05.31


佐藤健【拡大】

 映画「るろうに剣心」ではハッとする優男の剣客を演じ、ホームドラマ「とんび」(TBS系)では、男手ひとつで育てられた真っ直ぐな青年役で涙を誘った。昨年から今年にかけ出演作はヒット続き。押しも押されもせぬ人気俳優が、次に挑んだのは、6月1日公開の映画「リアル〜完全なる首長竜の日〜」だ。

 「今までにないくらい、ずっと不安を抱えながら撮影しました。この作品では、芝居に正解がないからです」

 監督は黒沢清氏。原作は乾緑郎(ろくろう)氏による「このミステリーがすごい!」大賞受賞作。佐藤扮する主人公・浩一は、自殺未遂で昏睡状態に陥った恋人(綾瀬はるか)を目覚めさせるために、センシングという医療を使って、彼女の意識下に入っていく。佐藤は、「現実でもセンシングしてみたい」と話す。

 「女の人の意識をのぞいてみたいですね。女性が何を考えているのか、本当に分からないです。男は分からないですよ、女心というのは…」

 肩の力が抜けた柔らかな笑顔を見せた。

 芸能界に入ったのは、高校生のときに東京・原宿でスカウトされたのがきっかけだった。

 「スカウトって女の子にしかしないと思っていたので、男でもあるんだと驚きました」

 当時から俳優の仕事に興味はあった。

 「ドラマや映画を見るのも好きでしたし、ドラマのNG集で、制作の裏側を見ていて、役者っていいなって思っていたんです」

 17歳のときにドラマ「プリンセス・プリンセスD」で、準主役でデビュー。続いて「仮面ライダー電王」(ともにテレビ朝日系)で初主演を果たし、甘いマスクでたちまちブレークした。

 NHK大河ドラマ「龍馬伝」では“人斬り以蔵”として知られる岡田以蔵を演じ、弱々しい土佐郷士が狂犬化する豹変ぶりが絶賛された。

 今ではすっかり主役を張れる俳優だ。

 「責任を持てる仕事をだんだん任せてもらえるようになって、やりがいを感じます。せっかくやるのであれば、男だったらやはり上に行きたいですしね」

 人気が出るにつれ取り巻く環境も変わったが、そこに戸惑いはない。

 「変化を楽しんでいます。生きづらくなることももちろんありますが、うれしいことですし、今は今で順応しています」

 座右の銘は〈臨機応変〉。俳優としても一番大切にしていることだという。

 「何事にもとらわれないで、その場で最善の判断をして、全力を尽くすようにしています」

 順応しつつも流されない。「自分の判断をきちんと持つ」という軸を大切にしている。平成元年生まれの24歳とは思えない落ち着きに驚きさえ感じる。

 「常に平常心を保つように心がけています。それは、自分の中の美学なんですよ。あまり感情的になって、ワーッとなりたくない。理性的でいたいというのがあるんです」

 イライラしたときも、平常心を保つ。

 「大抵のことは考え方を変えることで解決できるようになりました。たとえば、理不尽なことを言われたら、『相手は理不尽な人なんだ』と考えることで、同じ土俵に乗る必要はないし、自分は相手に影響を受ける必要はないんだと思います」

 美学として心がけているのが〈自己アピールをしない〉こと。

 「ガツガツ行くのが、好きではないんです。男に言葉はいらない、態度で示せ、と思っています」

 CMなどでは今どきの「チャラ男」を演じることもあり、力みのない様子を「草食男子」「ゆとり世代」と誤解する人も少なくない。だが、熱い思いを抱きながらも涼しい顔でいる彼を目の前にすると、むしろ“昭和の男”を感じる。

 「昭和の男って、大好きです!」

 自分を律して修行僧のような雰囲気さえ漂わせる男が、笑顔を見せた。 (ペン・加藤弓子 カメラ・矢島康弘)

 ■さとう・たける 俳優。1989年3月21日、埼玉県生まれ。24歳。2007年、ドラマ「仮面ライダー電王」で初主演。ドラマ「ROOKIES」(TBS系)、「ブラッディ・マンデイ」(TBS系)など、数々のドラマに出演。11年、エランドール賞新人賞受賞。12年に初舞台「ロミオ&ジュリエット」でロミオ役、主演映画「るろうに剣心」では自らスタントも務めた。

 

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