ぴいぷる

【大和悠河】退団後初めての男役 新鮮な気持ちになっています

2014.08.21


大和悠河【拡大】

 胸元に思わず視線が流れ、慌てて目をそらした。コケティッシュでチャーミング。カメラマンの要求に応え、くるくるポーズを変えてはほほ笑み返す。(マリリン・モンローみたい! 古記者は胸中でひそかにつぶやく…)

 宝塚で一世を風靡(ふうび)した元トップスター。フェアリーであってシュール。女性が演じる、人工世界の極みである男役で人気を誇った。それが、この変身ぶり。男役だった気(け)振りもない。

 「かなりの意識で変えました。男役出身者は辞めてもファンの方が悲しむから、女性っぽさを見せるのは抑えて徐々に…が普通ですけど、私の場合はカラッと変えて、初めからみなさん慣れてくださいと、女性であることを打ち出していきました。退団後すぐパリへ行って写真とエッセーの本を出したのですが、そこではかわいい格好や髪もロングにして肌や胸元も露出したファッションで撮ってきました。自分自身も早く女性に慣れて楽しもうと」

 退団して5年。

 「パンツスーツでしたら、こういうのが似合うというのは、すぐわかります。ですけど、女性のスタイルになると、どういうのがいいかとか頭の中に一杯やりたいことが沸いてきて、とにかく着てみたい、やってみたいことをどんどん実践している状態が、今の私です」

 節度はある。

 「宝塚時代から続いているファンの前では必ずスーツ姿と決めています。それ以外の時はスカートはきます。でも、ファンの方はワンピース着ると、ワーッ、男役スーツでゆくとキャーッといってくださる」

 格好が変わっても大和に変わりはない、とファンは心得ている。

 大和のまぶしさに見ほれ、舞台の話が遅れた。8〜9月、東京、大阪で上演されるミュージカル『美少女戦士セーラームーン』に出演する。武内直子さんの人気少女漫画を原作にミュージカル化されて20周年。今回は昨年好評だった舞台の続編だ。

 セーラームーンこと月野うさぎが地球に災いをなす悪漢グループと過去、現在、未来と時空を超えて戦い抜く一大活劇。美少女たちが扮するセーラー戦士たちの活躍と彼女たちの危機に忽然と現れるタキシード仮面のかっこよさで人気沸騰の物語だ。

 大和は昨年に続いて、そのタキシード仮面で登場する。実はうさぎとは夫婦同然の恋人同士で平常は地場衛(ちば・まもる)という男性。うさぎたちがあわや! というときに変身する。

 「バラ一輪をさっと投げつけ、だれ? と聞かれて、“私はタキシード仮面だ”と登場します」

 シルクハットにステッキ、マントを翻す姿など、どこから見ても宝塚の男役だ。

 「ほんとですね、宝塚と合ってます。“参上! タキシード仮面”って私が歌うナンバーもあるんですよ」

 昨年以前は男優が演じていた。大和が扮してから、原作者も「この役は大和さんにお願いするしかない」と絶賛する。

 「退団して男役はもういいかなと思っていました。この役が退団後初めての男役で逆に今、新鮮な気持ちになっています。武内先生、キャストの女性たち、ファンの方がたにステキといっていただいてうれしい」

 「私としては宝塚時代の当たり前のしぐさをして取り組んだ結果ですが、評判となって改めてこういうことが男役の技の一つだったんだなと認識しました」

 宝塚は今年100周年。歴史を刻んだ男役の神髄を卒業生が見事に実践してみせた。 (ペン・石井啓夫 カメラ・鴨川一也)

 ■やまと・ゆうが 女優。東京都生まれ。1993年、宝塚音楽学校入学。95年、宝塚歌劇団に入団し、星組「国境のない地図」で初舞台。月組に配属され、当初より恵まれた容姿とスター性で次々と注目役を演じ、順調に出世コースを歩んだ。2003年、宙組に替わり、07年、トップスターに。09年、「薔薇に降る雨」で退団後、女優活動。第1作のミュージカル「カーテンズ」では共演の東山紀之とのキスシーンが話題に。

 宝塚歌劇100周年記念OGバージョン「CHICAGO」に、ヒロインのロキシー・ハート役で出演(東京、愛知、大阪で12月まで)。「美少女戦士セーラームーン」は、21〜31日=東京・渋谷のアイア シアタートーキョー、9月5〜7日=大阪・梅田劇場シアタードラマシティーで公演。

 

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