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【星由里子】「澄ちゃんの散歩道」なんて番組、作ってくれないかなあ!

2014.08.27


星由里子【拡大】

 31日に幕を開ける東京・明治座の舞台『北島三郎最終公演 国定忠治』(9月28日まで)に出演する。北島扮する忠治の女房おふじ役。北島はこの公演を11月に大阪・新歌舞伎座、来年1月博多座で行って、自身の大劇場公演に終止符を打つ。

 「最終公演シリーズでご一緒できることは大きな喜びです。北島さんとは、2005年に『め組の辰五郎』で初共演させていただいてから9年のお付き合い。こんどで5度目です」

 役どころはすべて奥さん役。

 「北島さんの奥様から『うちでは、パパは私が守っているから、舞台では星さんの女房がちゃんと守ってね』と背中を押されているのですが(笑)」

 しかし、普段は守るどころではない。

 「北島さんの前に出ると、ドキドキして口がきけなくて。役の扮装をすると打ち解けて楽しくできるんです」

 “八重歯のシンデレラ”のキャッチフレーズでデビューした東宝映画の清純派女優の面影が宿る。

 「北島さんは男気があってたくましくて、とてもおやさしく私の緊張をほぐしてくださる。私も実在した侠客の女房として、傍らから見守り支えていければと思います」

 俳優としてのパワーも常に吸収している。

 「北島さんが楽屋に入る時って、毎日ファンの方、それも男性の方がずらーっと行列してお迎えするのです。その姿に感動します。北島さんの人気、お人柄ですね」

 今も“澄ちゃーん!”って声が、星さんには掛かるでしょう。

 「ええ、そうですねぇ(笑)。新幹線でおじさんたちとお会いすると『澄ちゃーん』と言ってくれます。ありがたいものですね」

 1960年代に10年ほど続いた東宝映画「若大将シリーズ」の澄子役のことだ。

 加山雄三(77)演じる“若大将”こと大学生、田沼雄一の恋人。きれいでちょっと気が強い娘。清純派の中に潜むおきゃんなイメージが、神田生まれのチャキチャキ江戸っ子、星の実像と重なってアイドル的人気を誇った。

 「学園ものは当時からありましたけど、私はずっと秘書とかスチュワーデスとかで、学生と社会人の娘との恋は珍しかったですね。今のようにキスシーンとかリアルな恋模様なんてなくて、子供からお年寄りまで楽しめる娯楽映画って作りでした。私にとっても、楽しい青春時代でした」

 11本共演した加山とは映画同様、恋人感情なんて起こらなかったのか。

 「あの当時は2本立て興行時代で、私も加山さんも同時に何本も抱えて撮影に臨んでいましたから、お互いに起こらなかったですねぇ」

 確かに当時、若大将と澄ちゃんに憧れた世代は、娯楽や癒やしを映画に求めた、ノンポリで平凡な若者たちだったのかも。筆者ももちろん、その一人。だからこそ、今、“澄ちゃん”が懐かしい。

 星はその後、文芸映画やテレビドラマ、ワイドショーの司会、舞台とほぼ、清純路線を貫く。結婚して子供(カメラマン)にも恵まれ、「振り返ることはしないタチですが、幸せな時代を生きて来られたんだなぁとは、思い返せます」。

 ともに年を重ねたファン世代も今、北島公演の忠治の女房に澄ちゃんの今を見る。

 喜寿を迎えた加山は23日に、日本武道館で最年長単独公演の記録を77歳で更新。今でも『若大将のゆうゆう散歩』(テレビ朝日系)のレギュラーで若大将を名乗っている。

 59年「すずかけの散歩道」で映画デビューした星にも、「澄ちゃんの散歩道」なんて番組、どこかのテレビ局が作ってくれないかなあ! (ペン・石井啓夫カメラ・矢島康弘)

 ■ほし・ゆりこ 女優。1943年12月6日、東京生まれ。70歳。58年、東宝が募集した「シンデレラ娘」に当選。翌年、15歳で「すずかけの散歩道」で映画デビュー。その後、神田育ちの江戸っ子の気風を持った清純派として活躍。

 61年から始まった加山雄三との「若大将シリーズ」、北大路欣也との「千曲川絶唱」(67年)などの文芸物、「モスラ対ゴジラ」(64年)などの怪獣映画にも出演した。近年の作品に「わが心の銀河鉄道 宮沢賢治物語」(96年)など。テレビには「さくらんぼ」(67〜68年)から近年のNHK大河ドラマ「篤姫」(2008年)など多彩。また、読売テレビ「2時のワイドショー」の司会も務めた。

 舞台は、「北島三郎特別公演」にたびたび登場。また昨年は喜劇「花はらんまん」(三越劇場)に出演するなど、年1、2本のペースで活動している。

 

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