ぴいぷる

【高橋英樹】歴史は推理だから面白い…真麻も「パパ、お城って素晴らしいね」

2014.10.24


高橋英樹【拡大】

 歴史を演じる人が書いた歴史書が、高く評価されている。月刊誌「歴史人」の半年間の人気連載をベースに上梓した著書『高橋英樹のおもしろ日本史』(KKベストセラーズ刊)で、第2回野村胡堂文学賞特別賞の受賞が決まった。

 「歴史大好き人間なんです。いまNHKで歴史番組をやらせてもらっておりますが、歴史関連番組は二つ返事でオッケーです」

 だから、連載依頼に否はなかった。

 「歴史上の人物には、現代人の誰も会っていないんです。そして、その人物の評価は後世の勝者の歴史で、正しいものが伝わっているとは限らない、と私は考えています。だから我々の歴史はあくまで推理するもので推理の仕方で見方が変わってくる。100人が100人の推理ができるのが歴史の面白さだなあと思っています」

 興味の原点をそう話す。本書はそうした推理を交えた分かりやすさが受賞の理由ともなった。

 平安時代から日露戦争まで、徳川家康も登場すれば、架空の鞍馬天狗も。出演した番組で演じた役から考察した。傑物14人に新選組、忠臣蔵、さらに「城」「古地図」など歴史探索などに役立つ情報も章立てしている。

 「さまざまな体験をさせてもらっていますねえ。それも大名、将軍と偉い役をやらせてもらえる。本当に役者をやっていてよかったと思いますねえ」と受賞と役者人生を振り返り、しみじみ。

 歴史的人物を演じるにあたって、役作りの極意はあるのか。

 「本でその人物を調べることもそうなんですけど、現地に行ってみる。どこに生まれ、住んでいたか。周りの景色も数百年の大木ならその人物も見ているでしょう。山々にしてもそうです。その環境を見て、後々に彼が歩む人生を感じ取ることができる。それがとても楽しいんです」

 まさに現場感覚だ。筆者が連載を担当した作家、吉村昭氏も必ず現地を訪ねたことを思い出した。それを聞いて身を乗り出した。

 「『生麦事件』では、冒頭の島津藩大名行列の長さに驚きました。私の身近な場所なので、すごくワクワクしましたねえ。『桜田門外の変』の関鉄之介(襲撃の中心的人物)の逃走ルートを地図で追うと、凄まじい行程ですよ。そういうのがたまらないんです」

 吉村作品のタイトルが次々飛び出すほどの歴史読書家でもあるのだ。

 賞の贈呈式は30日だが、8月の発表会見では、一人娘でフリーアナウンサーの高橋真麻が花束贈呈で登場した。

 「歴史には興味なかったみたいだけど、最近、城の番組をやったらしくて、『パパ、お城って素晴らしいね』って。私は“城フェチ”で、前から城のことは散々言っていたのに…。『若い男の人にお城のことを話しても興味を示す人がいない』って嘆いてました」

 まだ縁遠いですね、と余計なことを言うと、「そうそう、縁遠いなあ」と笑いながらポツリ。

 来年は念願の大役が控えている。NHK大河ドラマ「花燃ゆ」で、大老・井伊直弼を演じる。

 「悪役的な人物も演じてみたかったのですが、井伊直弼は私が師匠と仰ぐ尾上松緑が51年前の『花の生涯』で演じた役です。だから非常に感慨深いですね。長州側から描かれているので、当然“悪役”には違いないでしょうが、どう台本に描かれているか、それをどう自分なりに消化していくか楽しみにしています。クランクイン前には豪徳寺(井伊家の菩提寺)に行ってこようと思っているんです」

 井伊直弼の“研究”がすでに始まっている。ひょっとしたら書店の歴史コーナーで、あなたの隣に立っているかもしれない。 (ペン・竹縄昌 カメラ・矢島康弘)

 ■たかはし・ひでき 俳優 1944年2月10日生まれ 千葉県出身。70歳 高校卒業後、61年ニューフェイスとして日活に入社。映画黄金期に活躍。時代劇出演は68年NHK大河ドラマ「竜馬がゆく」(司馬遼太郎原作)の武市半平太役が初。架空の「桃太郎侍」は当たり役となり、時代劇、歴史番組には欠かせないキャラクターに。この春から「NHK高校講座・日本史」(Eテレ)で、AKB48の3人を相手に講師を務めている。

 初の特別賞受賞となった野村胡堂文学賞は、日本作家クラブの創設者・初代会長で、『銭形平次』の作者として知られる野村胡堂(1882〜1963)を顕彰するために昨年創設された。

 

注目情報(PR)

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。