「どんなジャンルでも活躍できるアイドルが、私たちの目標です」
結成時は学生のため、週末を中心とした路上ライブが主戦場。常に歌やダンスに全力を注ぎ、いつしかアイドルファン以外をも振り向かせた女性5人組アイドル「ももいろクローバーZ(ももクロ)」のリーダーが、新たな一歩を踏み出した。
戦後の神戸で子供服「ファミリア」を創業した坂野惇子(ばんの・あつこ)氏をモデルにしたNHK連続テレビ小説「べっぴんさん」では、ヒロイン、すみれ(芳根京子)の女学校時代の同級生で「手芸倶楽部」のメンバー、会社創設にも携わる小澤(多田)良子役を演じている。
「明るさとか表面的な部分はつかみやすいけど、心の底の気持ちを探るのがとても難しい。テンションのアップダウンも激しく、常に探りながら演じています」
明るくちょっとお調子者で、ムードメーカー。「騒ぐタイプ」と自認するだけにハマリ役かと聞くと「似ていません」との答えが返ってきた。
「少女雑誌好きですぐ胸がときめくところは、私も中学時代に恋愛小説をたくさん読んでいたので、似ているかな。でも、セリフに『どうしてそういう言い方になるの?』と感じることもあるし、すぐに現実を見るタイプ。ムードメーカーという部分でも種類が違う。良子ちゃんは基本的には地味。リハーサル中に素が出て『今の良子じゃなかった』って何度か注意されました」
関西弁にも悪戦苦闘するが、最大のピンチは手芸だった。